亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

“GMAC(ジィーマック)”知ってる?

2005年05月19日 23時21分04秒 | 金融市場の話題
(23:21)NYの3日続騰で324ポイント高にさすがに国内株も久々の大幅上昇になりましたが、見ていて思うのはNYの方の上昇エンジンは、やはりヘッジファンドですね。運用不振が続いているヘッジファンドのなかで、ほとんど唯一気を吐いていたのがショート(空売り)を軸に組んだファンドでした。それが、水鳥の羽音に驚く何とか・・・ではないですが、ストップ・ロス(損失を事前に決めた一定範囲に収めるための決済売買)の手仕舞い買いを広範囲に巻き込む形で駆け上がってしまったわけです。つまり新規資金がどの程度入っているのかということが気になります。

あと、以前から特別の関心を持って見ているのが米住宅金融業界の動向なんですが、さすがに金融当局が警戒心をもって動き始めたようです。要は与信管理が緩み、相当な貸し込みがされた結果、投資目的での住宅購入が目立ち始め、これまでの「米国の住宅ブームは健全な需要に裏打ちされておりバブルではない」と言えなくなっているんです。それで「与信管理を厳しくしろ」となりそうなんですが・・・。

そこで個人的に思い当たるのは、GMの件が影を落としているんじゃないかということ。

子会社で金融会社のGMACという会社を知っている人は多いでしょうね。最近は新聞などでもこの社名をよく目にします。ここまでゼロ金利ローンなどで車の売り上げを維持してきました。ところがこの会社、自動車ローンだけではないんです。じつは米国最大の住宅ローン提供会社でありサービサー(債権回収会社)なんです(考えてみれば“マッチポンプ”のような業務形態ですね)。それがあの格下げですから、資金調達コストは跳ね上がりますよね。ここからは私の憶測ですが、当然住宅金融への資金供給は絞られるはずです。そうなれば、それでなくても膨れ上がっている業界ですから、影響は小さくないはず。与信管理が甘くなっているのは事実で、それがブームを煽っているのは確かですが、住宅金融を巡って米国の金融当局がザワザワし始めているのは、それだけではナイのではないか、と思うわけです。ザワザワで終わればいいんですけどね、終わらなければ日経平均が200円以上上がったと浮かれている場合ではなくなりますね、これは。すぐに答えが出る話ではないのですが。

阪神のクローザー(抑え投手)久保田は、いいのか悪いのか、よく分からんピッチャーです。まあ、勝ったからイイケド。
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