亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

価格水準に“お墨付き”

2009年11月04日 22時20分46秒 | 金市場
金価格はロンドン時間に入って上値を取り更に高値更新でスポット価格も一時1095ドル台に。FOMCを控え、さすがに一本調子とはいかないものの、弱気は後退しつつあり、ふたたびモメンタム相場の気運が満ちてきた。インドの購入により他の中央銀行の追随買いを読む見方が増えている。公的機関でも資産ポートフォリオの捉え方が高まっていることを今回の買い付けは表しており、金の買い増しに動くところが新興国を中心に増えるという見方が前面に出てきた。インドの購入価格は、10月19日から30日という値決めの期間から1045ドル以下とされているが、少なくとも1000ドル超の価格水準をインド中銀は受け入れたということが、1000ドルを超える価格水準に対する従来の警戒感を薄れさせている。

相場の流れというものは、おもしろい(interesting)。インド国内に対する影響がいまのところ読めないが、価格見通しに対する何らかの方向性を示すとなると、また展開も変わろう。以前から当方は、インドでは宝飾品の需要は戻らなくとも金製品の換金売りは一般が価格見通しを強気に変えることで、減少する可能性があるとしてきた。この捉え方には、今回のインド中銀の買いは大きなプラス要素といえる。インドでは食料品を中心に物価の上昇が目立っている折でもある。

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