サマーズ元財務長官のFRB議長候補の辞退は、予想の範囲内のことであって、最初にホワイトハウスが候補として考えていると読んだときにも違和感があった。昨日知ったが、バーナンキ議長の1期目が終了した際にもオバマ大統領はサマーズを次にと考えていたとのこと。それほど信頼を置いているわけですね。しかし、議会承認に際しての逆風をホワイトハウスが読み切れていなかったというのは意外だった。上院本会議で審議するか否かの決定権を有する上院銀行委員会の勢力図は民主党が主導権を握る構図をそのまま反映し民主12人対共和10人。米国の議員は党議拘束と表現するが、評決に際し党の方針に従う必要はない。それぞれの案件に対し自己の判断で投票する。その履歴が公開され有権者は選挙に際しての判断材料とする。
今回の場合、おそらく共和党はサマーズ反対で固まっていたと思われるので、民主党の委員の中で3名が反対の意向を示したことで採決をしていれば銀行委員会の段階でサマーズは蹴られていたと思われる。こうなると本人の面子の問題はさることながら、流れを読めないオバマ大統領の問題に帰ってくることになる。この段階で既に“帰ってきている”のだが、シリアで味噌をつけたばかりだが、党内をまとめきれていない現状が現れたということか。この点では共和党議会指導部もティーパーティなど保守派をまとめきれていないとされるのでオバマ政権固有のものではないのだけれど。
ただし、シリアの方がダメージと思われるが、いずれにしても議会に対するオバマ大統領の影響力は間違いなく落ちている。その上で、ここからこの秋の要の財政論議を始めなくてはならないわけだ。
1年前から、この話は金の材料としてきたが、先送りがここまで繰り返されてきた。もちろん送ることはできるが、どこまでもというわけにはいかない。
今回の場合、おそらく共和党はサマーズ反対で固まっていたと思われるので、民主党の委員の中で3名が反対の意向を示したことで採決をしていれば銀行委員会の段階でサマーズは蹴られていたと思われる。こうなると本人の面子の問題はさることながら、流れを読めないオバマ大統領の問題に帰ってくることになる。この段階で既に“帰ってきている”のだが、シリアで味噌をつけたばかりだが、党内をまとめきれていない現状が現れたということか。この点では共和党議会指導部もティーパーティなど保守派をまとめきれていないとされるのでオバマ政権固有のものではないのだけれど。
ただし、シリアの方がダメージと思われるが、いずれにしても議会に対するオバマ大統領の影響力は間違いなく落ちている。その上で、ここからこの秋の要の財政論議を始めなくてはならないわけだ。
1年前から、この話は金の材料としてきたが、先送りがここまで繰り返されてきた。もちろん送ることはできるが、どこまでもというわけにはいかない。