亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

総投げのユーロ

2005年06月01日 16時57分06秒 | 金融市場の話題
(16:57)久々の波乱、怒涛の下げ相場だった。ユーロの話である。昨日の昼間はセミナーで、終わってみてチェックして驚いた。1ユーロ、1.23ドル台!
事前の世論調査の結果から反対派優勢は伝えられていたので、織り込み済みということで静かだったユーロの下げが一転加速したのは、(例えば1.2450といった)節目を下に切ったことで、ストップ・ロスなど事前に置いておいた注文が発効、にわかに騒がしくなったため。つまり雪崩現象が起きている様子。“総投げ”状態というわけだ。ならば金はどうかというとユーロ安というよりドル高の中で売られた。NYでは前日比3.5ドル安。スポット価格(現物)もNY,ロンドンが休場の30日の水準を下回った。しかし、こちらは添付のチャート(オレンジ部分が日本時間の昨晩から直近までの値動き)のようにユーロ総投げ(ドル高)のなかでダイブした(突っ込んだ)ものの、売りが切れるとともに戻ってきた恰好だ。先日書いたようにユーロの下方向に“ついて行かない”のか否か。日本時間で今夜のオランダの国民投票も否決で読まれているので、そのなかで結果も否決と出て、さらにユーロを売るのかどうか。まあ、今回の国民投票の結果はEUにとって大きな屈折点となったのは確かだが、ユーロ自体の基盤が崩れるわけではない。急速に台頭した不透明要因(仏の否決)の「材料性」がどの程度のものなのかという見極めがつかないなかで、内部要因(ストップ・ロスの売り=強制的手仕舞い売り、新規売り)で下げが拡大しているイメージだ。ここまで静かだっただけに久々の波乱というわけ。その中でシルバー急騰。ジャパン・マネーも絡んでいるんだろうか??
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