欧州銀行監督委員会(CEBS)が発表したストレス・テストについて、JPモルガン・チェースがその甘さを指摘したレポートを出していた。その指摘している内容は、確かにこれは「甘い」と思わせる内容だった。いくつかの点をここで紹介すると、以下のようになる。
まず経済環境について。例えば失業率の見通しだが、スペインの場合ストレス・シナリオ(悪化時の想定失業率)は20.3%となっているのだそうだ。ところが10年1-3月期の同国の失業率は20.1%となっている。「実質的には失業率横這いがストレス・シナリオとなっている」としていた。・・・・確かに。さらにギリシャの場合はベンチマーク・シナリオの失業率は11.7%で、これは「年初から4月までの平均値と同じ」なんだそうな。ところがストレス・シナリオは11.8%。「過去6ヶ月間で2%ポイントも失業率が上昇している国の最も悲観的シナリオとは言い難い」としていた。異議ナシ!!
さらにデフォルト(債務不履行)はあり得ないという前提で、償還まで保有する国債は評価対象としなかったことで、全体の保有債券の25%しか対象となっていないらしい。途中売却の可能性のある国債の国別の割り引き率を意味するヘア・カットについても基準が甘いとしている。というのも、ギリシャ5年債の想定利回りで2010年11.03%、2011年13.87%がストレス・シナリオとされたが、この水準はいずれもこの5月7日に売り込まれた時に記録した14.56%を下回る水準となっていた。つまり想定する最悪の事態は既に通過しているということになる。同じように「アイルランド、ポルトガルのストレス・シナリオ下の2010年の想定利回りも直近の水準を下回っている」とのこと。・・・・・と問題国の国債は5月の危機時以上には売られないという想定にもかかわらず、ドイツやフランスの国債はこの先経済環境が悪化した場合には、直近の価格より売られる(利回りは上昇)ことになっており、そうなっても下がらないギリシャなどとは矛盾するストレス・シナリオになっているらしい。
けさ市況には「テスト結果の本当の姿はむしろ今後発生する環境の変化のなかで浮かび上がる」としたが、間違いなかろう。ちなみにJPモルガン・チェースが独自の基準で算定したところ91行中不合格が7から54行に急増し、資本不足も35億ユーロから670億ユーロになるとしていた。どの程度の時間(あるいは期間)市場を安定化させることができるのか、シナリオ方向に事態が進まぬことを祈るばかり。
その間に市場の関心は、米国マターに向かう。まずは今夜の米6月の一戸建て新築住宅販売のデータ発表まであと1時間あまり。それにしても、きわめてデフレ的な流れにある。
まず経済環境について。例えば失業率の見通しだが、スペインの場合ストレス・シナリオ(悪化時の想定失業率)は20.3%となっているのだそうだ。ところが10年1-3月期の同国の失業率は20.1%となっている。「実質的には失業率横這いがストレス・シナリオとなっている」としていた。・・・・確かに。さらにギリシャの場合はベンチマーク・シナリオの失業率は11.7%で、これは「年初から4月までの平均値と同じ」なんだそうな。ところがストレス・シナリオは11.8%。「過去6ヶ月間で2%ポイントも失業率が上昇している国の最も悲観的シナリオとは言い難い」としていた。異議ナシ!!
さらにデフォルト(債務不履行)はあり得ないという前提で、償還まで保有する国債は評価対象としなかったことで、全体の保有債券の25%しか対象となっていないらしい。途中売却の可能性のある国債の国別の割り引き率を意味するヘア・カットについても基準が甘いとしている。というのも、ギリシャ5年債の想定利回りで2010年11.03%、2011年13.87%がストレス・シナリオとされたが、この水準はいずれもこの5月7日に売り込まれた時に記録した14.56%を下回る水準となっていた。つまり想定する最悪の事態は既に通過しているということになる。同じように「アイルランド、ポルトガルのストレス・シナリオ下の2010年の想定利回りも直近の水準を下回っている」とのこと。・・・・・と問題国の国債は5月の危機時以上には売られないという想定にもかかわらず、ドイツやフランスの国債はこの先経済環境が悪化した場合には、直近の価格より売られる(利回りは上昇)ことになっており、そうなっても下がらないギリシャなどとは矛盾するストレス・シナリオになっているらしい。
けさ市況には「テスト結果の本当の姿はむしろ今後発生する環境の変化のなかで浮かび上がる」としたが、間違いなかろう。ちなみにJPモルガン・チェースが独自の基準で算定したところ91行中不合格が7から54行に急増し、資本不足も35億ユーロから670億ユーロになるとしていた。どの程度の時間(あるいは期間)市場を安定化させることができるのか、シナリオ方向に事態が進まぬことを祈るばかり。
その間に市場の関心は、米国マターに向かう。まずは今夜の米6月の一戸建て新築住宅販売のデータ発表まであと1時間あまり。それにしても、きわめてデフレ的な流れにある。
益出しや損失の穴埋めでごった煮状態だ。
中長期では買われるだろうが私のように既に金地金を買った人は涙・・?
これから買う人は円高と世界経済混乱による金売りのダブルメリットを享受できる時期まで待った方がいいと思う。
私もいくら保険とは言え精神衛生上からも馬鹿馬鹿しいから思わぬ円安、金高が来れば1度は全部売りたいが・・・来ないだろうな?
買った私が甘かったということだな?
何か金を巡る環境がおかしくなってきたぞ?
いずれにしろ金を売りたい人が多いということか!
買った金地金は塩漬けだな?
金は商品のようで商品ではない。それはあえて言うなら、政治的商品とでもいおうか。
金が日常的にある世界なら、金の役割はまた別だが、我国は江戸時代から、幕府と大店以外は関係なかった。関係が生じたのは明治以降でしかも戦争と結びついていた。
最終的に勝つのはアメリカで、その亜米利加の戦略を知る必要があるだろう。
亜米利加は銀行を潰している。これはやはりドルを維持するということではないか?
金には間接アプローチが必要である。
買う人が余裕なくなった?
個人も組織も?
ETFの売りが多いのでしょうか?
ソブリンリスクは高まる一方だと思うのですが?
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920010&sid=amqKZyeO_eN0
アメリカは信用できん
素人の私なりに・・
1 ソブリンリスクが高まるなど世界経済に暗雲が立ち込めれば金は買いだと私も思っていました。
しかし、短期的にはそう単純ではなさそうです。投資家は金だけに投資している訳ではないですし株や原油、外貨などの取引で損を出せば金も益出しや損失の穴埋めなど多様な理由で売られやすい。
豊島さんもギリシャのデフォルト(ギリシャのユーロからの離脱も含むんでしょうね?)が起こればリーマン危機後と同じく金はいったん売られると最近のブログに書いています。
その後は上がるでしょうが・・・。
2 昨日のように新築住宅販売件数が良かったり(決して良い訳ではなく価格も下落しているが)、株が上がったりすればリスク志向の高まりから金より投資効率のよさそうな株やプラチナ、資源国通貨など好景気敏感投資先に金から資金が移動する。
金もそれなりに買われるとは思いますが・・。
まあ、以上が標準的な説明でしょう?
株も、商品も、為替もリバウンド最終局面のような気がします。
アノマリー的にも、下落に向かうのでは、
ここで、今回気になるのが、円と、金です。
何度も書きましたが、2008年は、ドルインデックスが、上昇に転じたのにもかかわらず、円が下落しなかった。
金は、売られたが、円は上昇した。
そのお陰で、金連動投信(1328)は、
天井である 3300から、2000まで下落した。
7月の中から下落が始まり、底を打ったのは、10月の末。
金額でいえば、330万が、200万にわずか3カ月の間にです。
今回もドルインエックスが上昇すれば、そうなるのか、そこまでは、金の下落はないと思いますが・・
輸出関連企業が、通貨の見通しを大幅に修正したので、円高が警戒されますよね。