亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

経済指標発表ラッシュ、注目はやはりパウエル議長記者会見

2019年10月30日 20時58分37秒 | 金融市場の話題
本日は日本時間の21時15分に10月のADP全米民間雇用報告、21時30分に米7-9月期GDP速報値の発表。明朝にFOMC声明文とパウエル議長の記者会見。11月1日の労働省の雇用統計、中でもNFP(非農業部門雇用者)の前月比の増加数は伝えられているように調査週がGMのストが重なった関係で、大幅に低下する見込みとなっている。実態が見にくくなったことは否めず。ADPについて市場予想は9月の13万5000人増に対して12万人となっている。GDPについては、アトランタ連銀の「GDP Now」が10月28日時点で前期比年率換算+1.7%となっている。市場予想も同じ+1.7%。

FOMCについては、今回も25bp(ベーシスポイント、0.25%)の利下げが確実視されている。仮に見送られると株価の急落など波乱は必至との見立てが一般的。今回はFOMCメンバーによる金利など経済予測の公表はなく、声明文とその後の議長の記者会見の内容に関心が集まる。「タカ派的利下げ」なる表現もあり、今回は利下げするものの、次回12月会合での利下げについては中立スタンスで指標次第といったところか。声明文の表現を修正して連続利下げの可能性を後退させるのか、パウエル議長が記者会見にて「今後の経済指標次第」を強調するのか。あるいは、今回は声明文も発言内容も変更は微修正にとどめ、今後の講演などで方針を示していくのか。

今週は、FOMC終了後の11月1日に今月初めに2カ月連続の50ポイント割れで注目された)ISM製造業景況指数、さらに先に触れた雇用統計と重要指標の発表が控えることから、FRBとしても難しいタイミングでの政策決定会合となる。トランプ大統領は(いつものように、と言うべきか)29日、「われわれには無限の可能性があるが、FRBが足を引っ張っている」とツィート。利下げ圧力をかけている。すったもんだした挙句に英国の総選挙が12月12日にほぼ決まったが、年内最後のFOMCが12月10‐11日なので、ここでも被ることになった。もっともいまや英国の動向は無視してOKか。

明朝のパウエル議長の記者会見だが、NY連銀の短期金融市場への資金供給が続き、枠も拡大しているが、この問題をどう説明するかもポイントとなっている。この年末はどうなるか。



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