亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

方向がはっきりしたわけではないが、はっきりすると決め打ちで株高

2014年03月10日 23時50分49秒 | 金融市場の話題
金曜日の雇用統計の発表後に「悩ましい結果」というふうに書いた。もともと昨年後半にはFRBがひとつの目安としていた月間20万人以上の増加という線を達成する状況となっていたので、この水準からすると見劣りする。しかし、直近の低迷ぶりからは回復傾向が読み取れるというもの。しかも寒波を考慮すると・・・ということ。つまり見方によってはいろいろ解釈できるということでは、玉虫色の結果という表現もできる。
 
失業率にしても、前月比で0.1ポイントではあるが上がった。労働参加率の低下つまり職探しを諦める人が増えた結果として失業率が下がる傾向が続いてきたが、今回は職を求める人が増える中で求める仕事がなかった。ならば労働参加率は上がったのかというと変わらずの63%で35年ぶりの低水準付近で止まっているという状況。

結局、寒波の影響を見る補足的なデータとして注目されているのが13日発表の小売売上高となっている。確かに既に影響を受けていることを公表しているところもあるので、程度を見るにはいい対象となりそうだ。

それにしても週末を挟んで3月9日が、今から5年前の同じ日にNY株の主な指標が軒並み当時の最安値を記録した日で、そこを起点に今日の上昇相場につながっていることから、この内容を取りあげた記事をいくつか目にした。

ナスダックは過去最高値にまだ幅があるのだが、調べて見ると過去最高値が2000年の3月10日で、これまた日が重なったので驚いた。今から14年前の今日、ナスダックはピークアウトし、いわゆる「ITバブルの崩壊」が始まったのだった。それぞれ大きく値を上げた株価指数の中で一番上がっているのが、未だ高値を更新していないナスダックなのだが、思えばGoogleやFacebookにTwitterなどなど、いずれも急成長で大型株になっていった銘柄が集中したという点では当然か。

米国株というと、ノルウェーの政府ファンドが昨年売却を進め、創設以来初めて株を売り越した年になったとされる。日本株の持ち分を昨年は倍増させたと先日日経が報じていたが、それも今はどうなっているか。。リ・バランシング(資産の構成比率の変更)という観点であれば、株を売って金を買うというのもアリではあったのだが・・。



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