ＥＴＦの拡大は続いているが

１８日のＦＯＭＣの余波が続いている。ユーロドル相場も一時１．３７ドル台まで買われた。金ＥＴＦは１９日も「ＳＰＤＲゴールド・シェア」が約１９トン増え、ついに１１００トン台に乗せてきた（１１０３．２９トン）。東京が休日のアジアの時間帯では、利益確定の売りに小安い展開。ロンドン時間に入り９６０ドルを突破したが、売り物も見受けられ９５０ドル台半ばに押し戻されている。長期の理想買いだけで直ぐに上値追いにつながるほど熟しておらず、ということか。

今週は、物価関係以外に注目のデータの発表もなく、その面では静かな展開。結局、すんなり通過と見られていたＦＯＭＣが一番の材料となった。このところ週後半に注目しているデータに、米国の週間失業保険申請件数がある。今週発表分も64万6000件と高水準が続いていた。それよりも仕事が見つけにくくなっていることから、失業保険の継続需給件数が高止まりしたまま数字が膨らんでいる状況。直近のデータでは537万3000人となっており、過去最高の更新となっている。

ＡＩＧのボーナス支給を巡っていろいろ伝えられているが、国民感情を逆なでする内容であることは否めず、金融支援策とりわけ支援のための財源の拡大に対する逆風となることが懸念事項。対応策が遅れると後追い的に金額が膨らむ可能性もあり、そうなると深刻。ＦＲＢの今回の政策発表がサプライズと捉えられたのは成功。しかし、それで株価が急反転（・・・・現状に即した表現をするなら）続伸につながらずドル不安の醸成と広がりが続くならＦＲＢは切り札を切ったと思われるので、やはり深刻な事態。

昨日今日といろいろ考えてしまうのだが、ヒラリークリントンは、今回のような政策の採用を含めた事前説明に回っていたのだろう。日本時間の今夜、アリゾナのフェニックスでバーナンキ議長の講演が予定されている。