昨日のNYダウの押し上げ要因になった連邦債務問題への上院超党派6人組が取りまとめた案に対するオバマ大統領の受け入れ方向との発言。反応の良さはヨーロッパ同様に結論の出せない政治に対し市場のフラストレーションを示したものでもあるが、内外各種メディアが飛びついた程には、話し合いは進展はしていないのではなかろうか。両サイドともに来年の大統領選の主張の要の部分ゆえに、基本部分の主張を譲る妥協は難しそうだ。
さて本日注目のデータが日本時間の午後23時に発表された。6月の米中古住宅販売件数がそれだが、予想490万件に対し477万件と悪かった。前回の481万件をも下回る内容で7ヵ月ぶりの低水準。前月比減少は3ヵ月連続となった。昨日の住宅着工件数は市場予想を上回ったが、データの重要性という面では中古住宅販売となる。高失業率に与信管理の厳格化、さらに差し押さえ物件の増加(イコール需給の悪化)が低迷の背景であることに変りなし。
このデータが悪かったことで、やや売り先行で来ていた金価格は、発表後に買い戻しの動きが見られ値を戻している。以前書いたように、金を見るのに米住宅動向を見るというのが、“旬”のテーマでもある。