今朝NYコメックスの1月2日取引初日の金のデータを見て驚いたが、それは取組の増加枚数についてだった。取組高は買い建て(ロング)売り建て(ショート)の未決済玉の総数を示し、市場の人気のバロメターと言えるが、2万5130枚(1枚=100オンス)増えて56万6984枚となっていた。前日比(この場合年末比でもある)22ドルも上昇したので出来高が10万8994枚増えた(16万6635枚)のはわかるが、1日でこれだけの取組の増加は珍しい。結局、取組高の総数は昨年11月9日の数値を抜いて過去最高となった。何度も書くように年末からファンドの攻勢が掛っていたが、短期間で過去最高値となってしまった。もっとも、資金流入は金市場に限ったことではなく主要なコモディティに広く及んでおり、代表的な商品指数であるロイター・ジェフリーズCRB指数は、ここまで1年半にわたり接近しては跳ね返されていた2006年5月11日の高値をついに更新することになった。ETFの隆盛や投資対象としてのコモディティ市場の認知度は格段に上がっており、それが金や原油の高止まりのベースを作っているが、足元で起きているのはその環境を利用し“一稼ぎ”を目論む投機マネーの乱入ということか。いまだカネ余りには変化なく、余ったカネを投じるほどの勝算は株式市場にはなく、動きのいいコモディティに群がっている。実需の拡大と年金などの長期投資家が作った土台の上で、出入りの激しい「表層部分」ではあるが巨大マネーの移動が世界を揺らしているイメージ。
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大変な年明けとなりました。
今回の株安の震源地は何と東京でした。だぶついたマネーが世界中を駆け回っているのだからどこが震源地になっても不思議ない。
昨年2月、8月、11月に続く4度目の大調整。サブプライム問題の本質(いわゆる詐欺)が次第に輪郭を現してきたのと、市場心理がボディブロー続きで益々ベアになっている。世界中の中央銀行が「監視」しているのでまさか恐慌は起きないと思われますが、たとえば東京株は13500円、ニューヨーク株は12000ドルに向かうなど、底深い展開となる気がします。 恐慌だとストンと落ちてしまうのですが、今回のサブプライム危機はズルズル落ちるのですね。これは新しい経験といえないでしょうか。
おかげで金価格はずいぶん上昇しました。でも円高も進みました。