亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

FOMCとオランダ2つのイベント

2017年03月15日 22時26分57秒 | 金融市場の話題
さてFOMCは、日本時間明日未明の3時に声明文と経済指標の発表となる。3時半からは1時間イエレン議長の記者会見。欧米が夏時間に入ったので、自分としては通常の間隔に戻れるのだが、FOMCに関しては発表時間が早くなるので、寝不足は免れない。

今回は短時間でにわかに織り込ませる形の利上げとなるが、経済見通しはどうなるか。かなり神経を使うだろう。そもそも株価の水準が素高値に位置し、しかも楽観論で充満しているだけになお更だろう。FRBの目標には、いうまでもなく株式市場の水準はないが、敢えて波乱を起こす必要もないわけで、昨日書いたように“上げられる環境の内に上げておこう”というものだとしたら、利上げの前倒しであって、それが今回のすべてではないかと思っている。果たしてどうなるか。

もちろん事態は流動化しており、指標次第では利上げの加速もあるわけで、“指標次第”、“今後の状況次第”という押さえの言葉は添えるだろう。

後もうひとつ、オランダの下院選は投票日直前になって、にわかに沸き起こったトルコとの外交問題は、以前では信じられないような2国間の首脳のやり取り・・・・というよりも“喧嘩”の様相を帯びており、反EU、反イスラムを掲げるウィルダース党首率いる右派政党自由党の議席数にどう影響するのか、しないのか。

構図としては、米国大統領選に似ている要素がある。自由党も同じように都市部ではなく、地方や都市部郊外に支持基盤があるようだ。過激な反イスラムなどの主張には賛成できないものの、年金や福祉関連の主張に賛同して自由党を支持するいわば“選別支持”の票を集める可能性がある。第1党となっても、150議席の過半数には届かず、連立を組む政党はいないと思われ、政権を担う可能性はほぼないとみられる。しかし、予想外の議席数の増加が見られるならば、フランス大統領選の波乱を予見させることから、市場の波乱要因となりそうだ

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