さてさて世界同時株安の様相が強まってきた。従来より踏み込んだサブプライム処理と各所、各機関での損失の表面化あるいは拡大、さらに米10-12月期の景気減速見通しから元々この1-3月期の市況の暗さは予想されていた。ところが、金融処理の方はまだ想定の範囲内ではあるものの景気の悪化スピードが想定外であることが急浮上。1月4日の米12月の雇用統計が予想を上回る悪化を見せたことを境に、FRBもブッシュ政権も一気に浮足立った感じになってきた。
昨年9月の利下げ以降のバーナンキ発言を時系列でみても、当初はサブプライム関連の損失見通しも景気見通しも金融政策で対応可能という意味で楽観的なものを感じさせたが、ここにきて明らかに“余裕がなくなってきている”ように見える。それほど事態の悪化スピードが速いわけだが、これもグローバル化の成せる業。既にtoo little too late というバブル崩壊後の日銀に対して向けられた同じ指摘がバーナンキFRBにも向けられていたが、今回の景気対策に対する市場の評価も結果的に同じような流れになってきた。事前に市場に対し政策の方向性を示し、それが「市場との対話」と称賛されたグリーンスパン流も、むしろここに来て先行する“市場の期待値”に中央銀行が“おもねる”という捉え方すらできるような、政策自体が市場期待追認型になっている。これも新しい国際金融環境のなかで事態の進展のパターンが変わりスピードが上がっているためだろう。
緊急のG7開催での国際合議あるいは非定例会合での緊急利下げなど、市場が先読みする前に手を打つ必要が出てきたのではないか。世界的にリスク忌避の傾向が高まり金融が一気にシュリンクすることが怖い。金市場でも換金売りの流れが強まっている。金市場がどう反応するのか、投資家の評価の度合いが見られる機会となりそうだ。
昨年9月の利下げ以降のバーナンキ発言を時系列でみても、当初はサブプライム関連の損失見通しも景気見通しも金融政策で対応可能という意味で楽観的なものを感じさせたが、ここにきて明らかに“余裕がなくなってきている”ように見える。それほど事態の悪化スピードが速いわけだが、これもグローバル化の成せる業。既にtoo little too late というバブル崩壊後の日銀に対して向けられた同じ指摘がバーナンキFRBにも向けられていたが、今回の景気対策に対する市場の評価も結果的に同じような流れになってきた。事前に市場に対し政策の方向性を示し、それが「市場との対話」と称賛されたグリーンスパン流も、むしろここに来て先行する“市場の期待値”に中央銀行が“おもねる”という捉え方すらできるような、政策自体が市場期待追認型になっている。これも新しい国際金融環境のなかで事態の進展のパターンが変わりスピードが上がっているためだろう。
緊急のG7開催での国際合議あるいは非定例会合での緊急利下げなど、市場が先読みする前に手を打つ必要が出てきたのではないか。世界的にリスク忌避の傾向が高まり金融が一気にシュリンクすることが怖い。金市場でも換金売りの流れが強まっている。金市場がどう反応するのか、投資家の評価の度合いが見られる機会となりそうだ。