亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

さて今週のメインイベント、バーナンキ議長議会証言

2012年06月07日 14時52分27秒 | 金融市場の話題
ECBの理事会の結果については報道に詳しいのでそちらを読んでもらうとして(サプライズは起きなかった)、6日の市場で他に中央銀行関係者の発言として注目されたのは、米アトランタ地区連銀のロックハート総裁が今月末で終了するオペレーション・ツイスト(ツイスト・オペ)の延長につき「検討中の選択肢のひとつ」としたこと。FRB内部ではその効果を疑問視する声もあるが、方向性としては何らかの緩和策が必要ならば賛成する考えありという意思表明と受け止められた。ちなみに同総裁は、FOMCにて今年は投票権を持っている。中立派と目されている人物。「見通しへの著しいリスクが高まっているというのが個人的な見解だ」との発言が伝えられた。

もう一人は、米サンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁。やはり講演で、EUの債務危機と米国の緊縮財政措置(例の「財政の崖」問題)が、米国景気にとって「ワイルドカード」になっているとの認識の上で、「現在の極めて景気刺激的な金融政策スタンスを維持することが重要となっている」としたと。同総裁も中立派とされる。

中立派がいずれもどちらかと言えば、ハト派発言ということ。

日本時間の午前にはイエレンFRB副議長の講演内容も伝えられた。この人は、元よりハト派だが、発言内容はまさにハト派だった。「景気見通しに大幅な下振れリスクがある」として「景気の下方スパイラルを食い止めるのが難しい状況へつながる恐れのあるショックに対しての保証が適切かもしれない」としたと。

6日の金価格は、NY時間外となる通常取引終了後の時間帯に発表されたベージュブック(地区連銀経済報告)の内容が、先の雇用統計から連想させるほどには悪いものではなかったことから、緩和期待が剥がれるようなかたちで20ドルほど下げることになった。日本時間の今朝3時以降の動きだった2時過ぎに仮眠から起きて見ていた。。

それで今夜はバーナンキ議長の議会証言だが、おおむねイエレン副議長の見方のようなことになるのではないかと思っている。夕刻17時台にはスペイン国債の入札もある。

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