注目のバーナンキFRB議長の議会証言の内容が、市場が期待する追加緩和への方向を感じさせるものがなかったとして、ファンドの手仕舞い売りが急増、それをきっかけに市場は売り一色の展開となった。テクニカル重視のファンドのプログラム売買に価格の方向性が牛耳られるというこのところのパターンだが、節目となる価格を下回るごとに次の売りを呼び込むという流れとなった。下げとしては、同じ議会証言の結果を受け急落状態となった今年2月29日(前日比77.10ドル安)と同じパターンといえる。
今回については6月1日に発表された米雇用統計が予想外に悪かったことが、伏線になっており、かかる環境の中では景気見通しを示す目的の議会証言とはいえ、何らかの政策の方向性を示唆する発言があるものと市場が期待し、それが叶えられなかった反動安ということになった。反動安の下げ幅が拡大するのが、ストップロスや新規売りを促すファンドのプログラムが機能するゆえ、のこと。そもそも上下両院合同経済委員会の場は、金融政策の見通しを取り上げる場ではない。しいて言えば景気見通しについて、昨夜の証言は(直前の雇用統計の結果を受けた割には)楽観的なトーンであったことが、売りの背中を押したという面はあろう。
その後の反発はあれ前日のベージュブックの内容を受け20ドル、議会証言を受け50ドルの急落。このようにテクニカル主導のファンドの売買ゆえに本日のNY時間外アジアの取引時間帯に1580ドルを割れるとさらに売りに拍車がかかり1560ドル台まで突っ込む局面が見られている。
今週はFRBのイエレン副議長やサンフランシスコ連銀のウィリアム総裁が、雇用の改善が見られなければ追加緩和の可能性が高まることを示唆していたが、昨夜の証言で同議長が「労働市場の著しい一段の改善には、経済活動のさらなる加速が求められる」としたことと整合性がある。またアトランタ地区連銀のロックハート総裁も「見通しへの著しいリスクが高まっている」としていた。いずれにしても追加緩和カードは、温存というスタンスに変わりなし。仮に来週のFOMCにて何らかの策を講じても不思議はないといえる。それにしても、現在のFRBの正副議長は意思疎通ができているというか、考え方を同じくしていると見られるが、議会証言となるとややニュアンスを異にする言い回しになるのか。考えてみれば、共和党保守派を中心にしたFRBあるいはバーナンキ議長に対し抗議文を送るなどのプレッシャーもあるし、大統領選挙を控えていることも影を投げかけている。
イレギュラーであっても下げは下げ。また仕切り直しとなった。
今回については6月1日に発表された米雇用統計が予想外に悪かったことが、伏線になっており、かかる環境の中では景気見通しを示す目的の議会証言とはいえ、何らかの政策の方向性を示唆する発言があるものと市場が期待し、それが叶えられなかった反動安ということになった。反動安の下げ幅が拡大するのが、ストップロスや新規売りを促すファンドのプログラムが機能するゆえ、のこと。そもそも上下両院合同経済委員会の場は、金融政策の見通しを取り上げる場ではない。しいて言えば景気見通しについて、昨夜の証言は(直前の雇用統計の結果を受けた割には)楽観的なトーンであったことが、売りの背中を押したという面はあろう。
その後の反発はあれ前日のベージュブックの内容を受け20ドル、議会証言を受け50ドルの急落。このようにテクニカル主導のファンドの売買ゆえに本日のNY時間外アジアの取引時間帯に1580ドルを割れるとさらに売りに拍車がかかり1560ドル台まで突っ込む局面が見られている。
今週はFRBのイエレン副議長やサンフランシスコ連銀のウィリアム総裁が、雇用の改善が見られなければ追加緩和の可能性が高まることを示唆していたが、昨夜の証言で同議長が「労働市場の著しい一段の改善には、経済活動のさらなる加速が求められる」としたことと整合性がある。またアトランタ地区連銀のロックハート総裁も「見通しへの著しいリスクが高まっている」としていた。いずれにしても追加緩和カードは、温存というスタンスに変わりなし。仮に来週のFOMCにて何らかの策を講じても不思議はないといえる。それにしても、現在のFRBの正副議長は意思疎通ができているというか、考え方を同じくしていると見られるが、議会証言となるとややニュアンスを異にする言い回しになるのか。考えてみれば、共和党保守派を中心にしたFRBあるいはバーナンキ議長に対し抗議文を送るなどのプレッシャーもあるし、大統領選挙を控えていることも影を投げかけている。
イレギュラーであっても下げは下げ。また仕切り直しとなった。