先週末から噂に上っていたボブ・ルービン元米財務長官のシティ・グループの経営陣に入りが正式に決まったと伝えられている。元々同グループのアドバイザリー・ボードの委員長だか会長だかをやっていたので、話は早かったということか。CEOには付かず会長職という点がもっぱら対外的(政治的?)な活動に力点を置くということだろう。政権政党こそ違え、現在のポールソン財務長官もゴールドマン・サックス出身ゆえに、今後を考えると何かと好都合ということか。
それにしても付随して発表された評価損の拡大は、やはり注目を集めた。ここでも何度か取り上げた例の「推定価格」と実勢のかい離がさらに高まった結果、9月末時点からの約1ヵ月で評価損が最大110億ドル膨らんだとしている。日本円にして1兆2千億もの損失が膨らむほど、(例えるとするならば)住宅ローン債権の“塊”やそれらと他の債権の“塊”を束ねた“大(おお)塊(CDO)市場”の更なる悪化が見られたということ。否、評価が甘すぎただけということもあるとみられるので、その複合ということだろう。メリルリンチの「損失隠し」表面化にしてもこのところの一連の損失拡大は、スティルス戦闘機といって敵のレーダーに捕捉されにくい戦闘機があるが、そのスティルス効果の特殊塗料が剝げた結果、実体がレーダーに捕捉され始めたというところ。この場合、スティルス効果のあるうちは本体決算からは「簿外」扱いだったが、はげ落ちたら本体が飛ばしていたことが浮上という構図。しかもスティルス機の存在が明らかになったのは、9月中旬以降のこと。
「飛ばし」というと、値下がりリスクの高い住宅ローン債権を、買い戻し条件付きでヘッジファンドに売却したところもあるとのこと。これなどまさに「飛ばし」で、損失表面化の先送りということで、泥沼化しているところの内容の浮上が、この先に控えているということ。
こうなると、この先金市場に急落局面が訪れても、それを拾おうとする(比較的痛んでいない)ファンドが現れるという構図になるのだろう。いわゆる“コツン”と来る水準の見極めが難しい。以前に比べ上がっているのは、間違いないのだけれど。「換金売り」というと既に日本株が換金売りの対象になっているということのように見える。売りやすいということは、買い戻しやすいということにもつながり、使い勝手のいい市場ということ。
それにしても付随して発表された評価損の拡大は、やはり注目を集めた。ここでも何度か取り上げた例の「推定価格」と実勢のかい離がさらに高まった結果、9月末時点からの約1ヵ月で評価損が最大110億ドル膨らんだとしている。日本円にして1兆2千億もの損失が膨らむほど、(例えるとするならば)住宅ローン債権の“塊”やそれらと他の債権の“塊”を束ねた“大(おお)塊(CDO)市場”の更なる悪化が見られたということ。否、評価が甘すぎただけということもあるとみられるので、その複合ということだろう。メリルリンチの「損失隠し」表面化にしてもこのところの一連の損失拡大は、スティルス戦闘機といって敵のレーダーに捕捉されにくい戦闘機があるが、そのスティルス効果の特殊塗料が剝げた結果、実体がレーダーに捕捉され始めたというところ。この場合、スティルス効果のあるうちは本体決算からは「簿外」扱いだったが、はげ落ちたら本体が飛ばしていたことが浮上という構図。しかもスティルス機の存在が明らかになったのは、9月中旬以降のこと。
「飛ばし」というと、値下がりリスクの高い住宅ローン債権を、買い戻し条件付きでヘッジファンドに売却したところもあるとのこと。これなどまさに「飛ばし」で、損失表面化の先送りということで、泥沼化しているところの内容の浮上が、この先に控えているということ。
こうなると、この先金市場に急落局面が訪れても、それを拾おうとする(比較的痛んでいない)ファンドが現れるという構図になるのだろう。いわゆる“コツン”と来る水準の見極めが難しい。以前に比べ上がっているのは、間違いないのだけれど。「換金売り」というと既に日本株が換金売りの対象になっているということのように見える。売りやすいということは、買い戻しやすいということにもつながり、使い勝手のいい市場ということ。
日経ネットが一寸変です。
昨日のネットでは、福井・日銀総裁の大阪での講演で「サブプライムローンの下ぶれリスク」を強調していたのに、今日のネットの同じ大阪での福井総裁の記者会見について「サブプライム問題、軟着陸に自信」と変なカーブがかかりました。講演と記者会見の違いがあるものの、見出しを見れば意味が全く違うのでは。
さて、今日の東京市場は続落で、先週末から今日まで2日間の下げ幅が3%。今日、アジア株は新たに、香港5%、上海2・5%、シンガポール1・2%の大幅下げ。そしてロンドンも続落です。
不思議なことに為替はドル円、ユーロ円ともに115円付近で奇妙なくらい静かです・・・・・??
アメリカ市場といい商品市場といい下値が堅くて上値が軽いのはなぜ?
国際金融関連会社の数千億円から兆円単位の負債で下げない不思議・・・
TOPIXも支持線からの反発???不可解です。
下げないために各国中銀が資金供給した。
too little,too lateになっては各国で銀行がバタバタつぶれちゃう。世界経済が連鎖的に倒産状態になっては困る。だって20世紀の世界恐慌ってそう云う事なんでしょ?
インフレか連鎖倒産恐慌かどちらか選べと言われたらインフレリスクの方がコントロールしやすい、今はそういうシナリオで進んでいるんでしょ?
庶民のレベルでいえば「失業か?物価高か?」って感じ?収入ゼロになるより物価高になるリスクの方が耐えやすい。家計を締めて贅沢を我慢すればいいんだから…
「金」で持っていれば、現金で持ってるよりインフレに耐えるかも、と思っています。
値上がりするかも、お得かも、ばかりではなくて…
追伸 福井総裁かわいそうですね。利上げの話も陰で笑われているようです。国内世論ではバブルでも何でも景気をよくしてくれとの話ばかり、未だにバブル後を抜け出せない日本の現状をFRBやECBはどのように見ているのやら?
福井総裁、本当にお気の毒ですね。ただ、組織人としてやるべき事はもうすでにやり尽くしていらっしゃるのではないかしら?とも推察してます。任期って動かせないものですから、日々ベストを尽くして淡々とその日を待つ、…福井総裁が利上げできず辞任されても次の人はその思いを引き継ぐことになるのではないでしょうか?よくわかりません。雲上のことですから…
日本のバブルの崩壊では株や不動産に投資していた訳でもない庶民まで痛手を被りました。私も少し苦労しました。ただ今はもう恨むより良い勉強だったと胸に刻んで明日を見て老いの日々を楽しんだ方が良いかな?と思ってます。時は全てを癒す、ですかしら?
米国もITバブルの崩壊を経験しています。
ただITバブルの崩壊より世界恐慌の記憶の方が「2度と繰り返してはならない失敗」として当局の心に刻み込まれているのではないでしょうか?
GOLD行きましたね~。
800ドル・3000円を超えたら弾みがつくのではないかと思ってましたが…暴落の記憶を忘れないようにしませんと巻き込まれそうな勢いですね。
しかと目を開いて大局を見誤らないようにしなくてはならない時、冷静なお話できる…本当に有難うございました。