亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

目先は6月のFOMC議事録要旨

2012年07月11日 18時39分17秒 | 金市場
昨日はNYのフロアトレード開始間もなく伝わった米地区連銀のひとつサンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁のアイダホでの講演内容に金価格は反応した。しかし、一時1600ドルを突破したものの、上げは一時的だった。後は、断続的な売りに押し戻されるように値を消して、結局前日比マイナス圏に入った。

伝えられたのは、「経済成長のペースはいら立たしいほど緩慢で、しかもここ数カ月の間に勢いが幾分失われてきた」というもので、「さらなる行動が求められた場合の最も効果的な措置は、政府機関の住宅ローン担保証券(MBS)を含む長期債の追加購入だ」と。この人の前任者はイエレンFRB副議長だが、ハト派で知られる人物。後任のウィリアムズ総裁もどちらかというとハト派なのだが、金融政策のオピニオンリーダー的存在とされるので、発言は他の連銀総裁よりも要注意と思う。

注目の6月のFOMCの議事録要旨が日本時間の今夜というより明朝午前3時に公開される。「オペレーション・ツイスト(略称ツイスト・オペ)を年末まで延長することを決めた会合だが、QE3の方向性についてどのような議論がなされたのかを見極めたいというのが金市場の関心事。すでに月末の次回FOMCでの実施は「見送り」で織り込まれているが。今夜は荒れるかもね。

ニュースではメディア各社が盛んに報じていたものにワシントンポストとABCの共同調査の結果、オバマとロムニー両候補の支持率が47%で拮抗というものがあった。過去のデータからは雇用統計や消費者信頼感指数などの各種景気指数からは現職が不利なのでロムニー陣営が支持率を伸ばしてもということだが、本日報じられているロイターの調査ではオバマ49%、ロムニー43%とオバマの巻き返しとなっていた。

今回の選挙戦は、赤字の国家財政の行方にかかわるので、いつも以上に目が離せない。つまり、金市場の材料のひとつというわけだ。

コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 目先の乱高下に惑わされぬよう | トップ | 体温低下を恐れる各国中銀 »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (こがねむし)
2012-07-13 19:20:23
近年の値動きの大きいスピードについてゆけず、ちまちまと小単位、逆張りで仕込んでますので、私はこの相場、結構楽しいです。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

金市場」カテゴリの最新記事