先週末発表の米雇用統計は、雇用の増加数が結局、市場予想9~10万人に届かない8万人に終わった。失業率は8.2%と変わらず。にもかかわらず金は、事前に売られ、発表直後こそ買われたものの上げ足が限定的と見るや一転して売られ、結局前日比30.5ドルの大幅安となった。結局、悪いけれどもQE3を呼び込むには決定打にはならない結果に、目先の材料一巡から買い建てを整理する動き、すなわちポジション調整が進んだもの。しかも例によって、みな歩調を合わせるのでやや目立った動き(この場合、下げ)になったということ。
何度も書くが、今回の雇用統計の結果に失望した現物保有者が堰を切ったように売りを出し下げた・・・・・などということはないわけで、目先の乱高下は、すべて先物市場であるところのNYコメックスでの動きが作りだしている。先日も“金価格の分裂”とか、“2極化する金価格”というニュアンスで書いたが、コメックスの価格展開が“間違い”とか“実態を表していない”というわけではないが、振り回されない方がいいのではないかと思っている。
言えるのは、こうした状況を繰り返すうちに「QE3」も一般的には材料性を薄めると思われるが、環境によってはいわゆる“伝家の宝刀”的存在となり、実施する環境はよりシビアな状況下に限られるため金市場にとって以前のような浮揚効果は維持している可能性も残ろう。しかし、このところのセミナーで話しているのは、QE1の規模(1兆7500億ドル)から考えて、本来はあれで打ち止めのはずが、QE2に踏み出さねばならぬ事態は、バーナンキにとって“誤算”であって、見込み違いをそう何度も繰り返すとFRBの金融政策に対する信認にもとることになりかねないということ。
金融政策だけで事態の打開は難しい、とか、金融政策は万能ではないというのはよくわかる。そうだろう・・・と。しかし、当初はもっと効果があると思っていたのではないか。ここに来て、締めるはずの財政の再拡大も考える必要あり(成長も重視すべし)との論調が高まってきているのは、ユーロ圏に限ったことではなく米国も同じ。予定通り赤字を減らすのは無理だろう。下手をすると年明けには米国債の格下げ観測なども飛び出す可能性がある。特に民主、共和の対立は最近合憲判決が出たオバマ政権の医療保険改革を巡っても対立の溝が深まっているようで、こうした政治リスクも市場の材料となりそうだ。それにしても、国民皆保険制度が、国がそんなことを強制するのは個人の自由の侵害・・・という論調は、日本では考えられない、というより面白い。
さて今週から米国企業の決算の発表が始まる。アップルの絶好調でITからみの良さは目立つが、ユーロ圏からの影が差す結果になり改めて米国は別ということがないのを認識ということか。そうなると株価はどう反応するか、見もの。
QE3をすぐに必要とするほど悪くはなかった(と市場が解釈した)雇用統計、しかし、悪かったのは事実。パートタイマーの増加など広義の失業率は14.9%に悪化していた。
何度も書くが、今回の雇用統計の結果に失望した現物保有者が堰を切ったように売りを出し下げた・・・・・などということはないわけで、目先の乱高下は、すべて先物市場であるところのNYコメックスでの動きが作りだしている。先日も“金価格の分裂”とか、“2極化する金価格”というニュアンスで書いたが、コメックスの価格展開が“間違い”とか“実態を表していない”というわけではないが、振り回されない方がいいのではないかと思っている。
言えるのは、こうした状況を繰り返すうちに「QE3」も一般的には材料性を薄めると思われるが、環境によってはいわゆる“伝家の宝刀”的存在となり、実施する環境はよりシビアな状況下に限られるため金市場にとって以前のような浮揚効果は維持している可能性も残ろう。しかし、このところのセミナーで話しているのは、QE1の規模(1兆7500億ドル)から考えて、本来はあれで打ち止めのはずが、QE2に踏み出さねばならぬ事態は、バーナンキにとって“誤算”であって、見込み違いをそう何度も繰り返すとFRBの金融政策に対する信認にもとることになりかねないということ。
金融政策だけで事態の打開は難しい、とか、金融政策は万能ではないというのはよくわかる。そうだろう・・・と。しかし、当初はもっと効果があると思っていたのではないか。ここに来て、締めるはずの財政の再拡大も考える必要あり(成長も重視すべし)との論調が高まってきているのは、ユーロ圏に限ったことではなく米国も同じ。予定通り赤字を減らすのは無理だろう。下手をすると年明けには米国債の格下げ観測なども飛び出す可能性がある。特に民主、共和の対立は最近合憲判決が出たオバマ政権の医療保険改革を巡っても対立の溝が深まっているようで、こうした政治リスクも市場の材料となりそうだ。それにしても、国民皆保険制度が、国がそんなことを強制するのは個人の自由の侵害・・・という論調は、日本では考えられない、というより面白い。
さて今週から米国企業の決算の発表が始まる。アップルの絶好調でITからみの良さは目立つが、ユーロ圏からの影が差す結果になり改めて米国は別ということがないのを認識ということか。そうなると株価はどう反応するか、見もの。
QE3をすぐに必要とするほど悪くはなかった(と市場が解釈した)雇用統計、しかし、悪かったのは事実。パートタイマーの増加など広義の失業率は14.9%に悪化していた。
毎月銀行の破綻数を見ていた頃は「アメリカって凄い!」と心底思いました。健康保険の事にしても…資本主義とか民主主義とかは本当は怖~い事なのかもしれない、ちょっとそう思いました。
気がつけば往来相場みたい。先物だったら面白いでしょうね。勉強代覚悟で先物やってみたけど、結局勉強代払ってみたら、やっぱりモッタイナイと思ってしまったので辞めました。
節約大好きと勉強代支払いは両立しなかったです。
というのは、 結局「更なる金乳緩和路線へ」ってことでしょうか?
3カ月くらい放置したら答えは出ると思いますよ。
これから物価が上がると思えば、ささやかさんも少し買いだめしませんか。この行為も倍率
一対一の先物です。
亀井先生のすばらしい講義が毎日このサイトで
拝見できるのですから・・・。金価格を追わずに、金地金の動向を自分なりに情報を集めて
やってみればいろんな事が見えてきますよ。
私も相場はへたくそですが、なんとか生き残っています。亀井先生にはいつも心より感謝しております。