リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

リハーサル

2022年11月21日 21時54分32秒 | 音楽系
今日は都内某所でフラウト・トラヴェルソとリコーダー奏者の國枝俊太郎さんとリハーサルでした。


終わったあとシーメーをファミレスで頂きました。

彼はフラウト・トラヴェルソとリコーダーの両刀使いですが、単なる両刀使いではなく、ひとつのコンサートで曲単位で交代でふたつの楽器を演奏しても大丈夫という稀有な方です。

今回のプログラムは、バッハ、テレマン、ヴァイス、クヴァンツ、バロンの作品を用意しました。これだけの大家の作品が並ぶとバロンの作品はちょっと苦しいところですが、今回演奏する彼の作品、「リコーダーとリュートのためのコンチェルトニ短調」は彼の唯一リコーダーのソロの作品で(フラウト・トラヴェルソ・ソロは何曲かあります)、滅多に演奏されない曲ですがなかなかの力作です。

ヴァイスはもちろんソロも演奏しますが、注目は「リュートとフラウト・トラヴェルソのためのコンチェルトヘ長調」で、私が失われたトレヴェルソ・パートを復元したものです。3年くらい前にギターとモダンフルートのために書き直したものをギター専門誌に発表したことがありましたが、それから大幅に書き直しをしたものです。

実はトレヴェルソときちんと合わせたのは初めてです。ナンチャッテ奏者の人とは合わせたことは以前何回かありましたが、そのときはリュートとはそんなに相性がいいとは思いませんでした。ヴァイスのコンチェルトはヴァイオリンと何回か合わせたことがありましたが、ヴァイオリン相手だとちょっとヴァイオリンが出過ぎることがありました。でもトラヴェルソはしっくりとリュートの音に溶け込みます。自分でメロディを書いたわけですが、これほどしっくり行くとは思いもしませんでした。もちろんそれは國枝さんの腕によるところが大ですが。もっと早くトラヴェルソとのアンサンブルをやっておけばよかったですが、近所にちゃんとした人は見つからなかったし。来るべきコンサートが楽しみです。

コンサートは12月11日、バロック音楽の旅15第4回コンサート、会場は桑名市メディアライヴ1F時のホール15時開演です。