実は年代でいうと60代以降(?)の方か、リュート(古楽)の黎明期に若い時代を過ごした人の何人かにそういった勘違いがまだ残っているかもしれません。少し前に若手の演奏家から聞いた話ですが、留学から帰ってきて地元の愛好家と話をしたらまるで自分(愛好家)の方がその演奏家より上の立場でいろいろ指図してくるので困った、とか、やたらガット弦の優位性を説いて来る人がいて自分の演奏姿勢を述べるもなかなか納得してくれないで困る、というような話です。
プロがガット弦を使うか使わないかはもちろんその奏者の考え方によりますが、件の若手はよりよい演奏を届けるために合成樹脂弦を選択していると私に語っています。
そもそも例えばプロのヴァイオリニストのコンサート後に「あなたはもう少しビブラートを減らした方がいい」って「進言」するようなことを愛好家の方がいいますか?
才能もなく修練もしていないような方にガット、ガットなんて言われる、あるいは逆の場合、合成樹脂、合成樹脂、とか弦の組み合わせなんかをいちいち指摘してくるのはカチンと来る人もいるかも知れませんが、そこは人間ができた件の若手はきちんと対応していました。えらいです。でもそもそもそういうことは演奏家には言わないことです。演奏家は考え抜いた上でのことですから。
私も以前コンサートの終わりに、聴衆の方が私のところに来て、「昔ギターやってたんですか?」「はい、少し」「ギターが弾けないからリュートに転向したんでしょ?」と尋ねる方がいました。その方には何年か後又同じことを尋ねられました。
ギターがうまく弾けないので単なる興味でリュートを始めた人がいたのは事実です。でも多分ギターをろくすっぽ弾けない人は、リュートは更に難しかったはずです。そういうことを聞いてくる輩がいるのは、黎明期にたまたま当たってしまった時代風潮(体制を革新して皆平等に)とリュートの面倒くささが彼らをして勘違いさせてしまったということでしょう。
プロがガット弦を使うか使わないかはもちろんその奏者の考え方によりますが、件の若手はよりよい演奏を届けるために合成樹脂弦を選択していると私に語っています。
そもそも例えばプロのヴァイオリニストのコンサート後に「あなたはもう少しビブラートを減らした方がいい」って「進言」するようなことを愛好家の方がいいますか?
才能もなく修練もしていないような方にガット、ガットなんて言われる、あるいは逆の場合、合成樹脂、合成樹脂、とか弦の組み合わせなんかをいちいち指摘してくるのはカチンと来る人もいるかも知れませんが、そこは人間ができた件の若手はきちんと対応していました。えらいです。でもそもそもそういうことは演奏家には言わないことです。演奏家は考え抜いた上でのことですから。
私も以前コンサートの終わりに、聴衆の方が私のところに来て、「昔ギターやってたんですか?」「はい、少し」「ギターが弾けないからリュートに転向したんでしょ?」と尋ねる方がいました。その方には何年か後又同じことを尋ねられました。
ギターがうまく弾けないので単なる興味でリュートを始めた人がいたのは事実です。でも多分ギターをろくすっぽ弾けない人は、リュートは更に難しかったはずです。そういうことを聞いてくる輩がいるのは、黎明期にたまたま当たってしまった時代風潮(体制を革新して皆平等に)とリュートの面倒くささが彼らをして勘違いさせてしまったということでしょう。