自分の山の木で家を建てる。

2008年07月16日 | 住まいづくり
 自分の山の木で家を建てるという話題になった。過去何人かのお客様がそれを実行なされた。

 お父さんが植えられた木、おじいさんが植えられた木という思いからすれば、とってもうれしいことである。

 しかし採算面から見ると、実にお気の毒になってしまうのだ。がっかりされたお顔を幾度となく見てきた。

 それ以来、思い入れと覚悟の部分は別にして、最初に、木は木で売り製品は製品で買われるほうが、採算があいますよと説明をさせていただく。

 山の立地の条件にも、樹齢にも材種にもよるから、採算うんぬんは一概には言えないが、山の木を使うまでには、数々の人手がかかるからである。

 まず木を伐採・枝打ち・玉切り・集荷・搬出・運搬・製材工場で製材・乾燥・モルダーがけ・・・とようは人件費だけで、おそらく製品を購入する金額ととんとんになってしまう可能性が高い。

 もっと言うならば、今市場にでている材木は、補助金が補填されているからだ。
元の木はタダの計算の上に、搬出コストにかかった金額よりも、市場の価格は安いのである。

 だから今日単純に、コストの積み上げを計算する以前で・・・・・合わないではないでしょうか、と申し上げてしまったのだ。

 孫子のためにと植えてくれた思いは大切だ。
 我が家の父も紀元2600年の年に2600本植林したという。孫の為にと、間伐も済ませている。「うーん、孫は孫でも、私たちの孫時代になれば、きっと活きますよ」とは私の弁。

 でも「信州の木を活用した質の高い住まいづくりのために」の「信州ふるさとのすまい助成金」の40万円を補填すればできるでしょう。・・・・もっともそのための補助金ですものね。

 県の森林税による里山の間伐整備事業、切捨間伐なら90%の補助金、材木を出す場合は70%の補助金。どちらを選ぶかは事業者の選択。
 需要が出てきた今、私は材木を市場に出して欲しいと願う。間伐をすれば、確かに二酸化炭素削減の図式はあうかもしれないが、どこか変だ、と思うのは私だけでしょうかね。

                         依田 美恵子


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