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もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

守禮之邦

2012年11月09日 | 那覇、沖縄
 今ではほとんど流通しなくなってしまいましたが、二千円札に印刷されている「守禮之門」。先日、首里でおこなわれた琉球王朝祭りで撮影したもの。この門を見て「守禮」を重んじた古の琉球王朝に思いを馳せました。
 琉球(沖縄)は明治維新後、「近代」を経て大きく変わっていき、沖縄戦以後のアメリカ統治という巨大な異文化接触により、著しく文化変容が起こったといえるでしょう。「近代」は「伝統」の対概念ともいえ、近代化により「伝統」は少しずつ失われてきたことはいうまでもありません。
 沖縄王朝における「守禮」という慣習や規範が、どの程度のものだったのか、私は歴史学者ではないのでよくわかりませんし、こうした言葉が「近代化」の中で醸造されていった「創られた伝統」なのかどうかも私は知りません。しかし、その過程はどうであれ、今の沖縄の人々の中に「琉球は守禮之邦である」という確固たる認識があることは間違いないと思うのです。
 だから言いたい。たとえ外国人であれ、沖縄に住み、そこで生活するのであれば、沖縄が、その慣習や規範を大事にする「守禮之邦」であるということを、沖縄の人々と同様にしっかり認識しなくてはならないのです。不思議な「法律」が特定の国の外国人だけをを守っている現実。でもそこは日本だし沖縄です。「禮」とは何かを今一度、考え直す時期に来ていると思うのです。