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もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

やさしさの隙間

2012年11月16日 | 家・わたくしごと
 昨日、「音の隙間」についてブログに書いてから、ぼんやり考えたこと。それがやさしさの隙間。これは人と人が出会う隙間のこと。
 さまざまなことに振り回される日常。大事な人の誕生日や大切な連絡を忘れてしまったり、約束の時間が過ぎてしまったり…。誰もがそんな経験をする。大切な人はいつも、表層に存在するとは限らない。よく周りを見渡してごらん。そんな家族や友人は第一と思いながら、「かれら」はみんな心の深層の中にいて、だから、暖かな心が生まれる。表層でうごめく人々、そして「多忙」という現実に忙殺されていきている人々は、時に大事なはずの深層の人々のことを忘れてしまう。
 だけどやっぱり「隙間の音」と同じで、そんな音が聞こえるとき、心の深層にいる大切な人々をゆっくりと見渡すことができる。「そうだ、メールをしてみよう」「電話したらいるかな?」そんな優しい気持ちになれる瞬間。だけれどお互いが同じ「隙間」を共有できるはずがない。相手は心の深層どころか、表層で暴れまわっている瞬間かもしれないから。
 でも思い直してごらん。大事な家族や友達から用もないのに「元気にしてる?」って連絡があったときのことを。そのとき、「ごめん、それどころじゃない!」あるいは無視?ぼくだって、そんな経験がある。でもそれは相手の「隙間」なんだ。ほんの数秒でも、数分でも、隙間を共有できるやさしさが必要なんだね。それがやさしさの隙間。そんな隙間を共有できる人たちが、心の深層の中で私の心をポカポカと温めてくれていることにやっと気付いた。