副題:「介護の仕事と社会変化の関係性からの一考察」
慢性的な人員不足である介護職について、将来的に就きたいと感じてもらえるような「仕事としての魅力」をいかに伝えるか。
その実践と、実践後に行った調査内容を報告している。
引用
・介護職の魅力を発信するためには、社会の変化と学校教育を把握したうえでの「体験活動」が有効的で、多様な介護業務を理解してもらうには、対人援助者としての基本となるコミュニケーションを通じて「感謝の気持ち」を体験してもらうことが効果的であることが明確となった。
乱暴な言い方をしてしまえば、「感謝してもらえるから」「こちらも笑顔になれるから」という仕事としての魅力は、どの職業にもある。そのためそれを「介護職の魅力」のひとつと認識してしまうと、職業としての根幹をなしているもっと大切な部分を伝えきれないと、私は考えている。
「認知症ケア」や「看取りのケア」は、看護職にもあるが、介護職が生活の場としての介護施設や利用者の自宅で提供できる、高い専門性の一つであり、もっともっと大きな声で主張してもよいものだと考える。
以前は家族介護の延長として、素人に毛が生えた職業とみられていたこともあるが、税金を投入し、薄給ではあるもののそこから給与が発生しているのだから、れっきとした「専門職」なのである。
「資格や経験がなくても、正社員として雇用してもらえて、賞与まで出る。こんなにチャンスがつかみやすい職業はない」と、特養に勤務していている友人が言っていた。きっかけはなんであれ、介護の世界に飛び込んだ人たちが、その沼にはまり、抜け出せないくらいにその職業に惚れ込んでもらえるようにするための策も、同時に取り組んでいくべきことだと考える。
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