『介護福祉士』2022.3 No.27
職業として介護に従事している人が、身内の介護も両立する必要になったとき、その心の在り方はどのようなものか。そして必要な支援は何か。
これらを明確にするために、質問紙調査を通してまとめている。
引用
・(調査結果より)「仕事の介護と親の介護は違う」「親には感情的になってしまう」
・ケアラー専門職が親の介護への責任感から解放されることの重要性、親の介護で追い詰められないようにするための精神的支援及び仕事と介護の両立支援研修の場の必要性が示唆された。
労働人口が減少する中、介護離職をいかに減らしていくのかが、現在のそしてこの先何十年も続く我が国の課題であろう。そのために入所施設を増やしていくことが政府主導で進められているが、そもそも介護従事者が少ないことが無視されていると、福祉現場で働く知人らと怒りやら飽きれるやらで、その政策を見ている。そのすっぽりと抜けている部分に焦点をあて、そして声を出していこうとしているのが本論文である。
調査結果には自由回答もあり、そのコメントは全く当然の主張であり、もっともっとフォーカスされるべきものであると強く思った。
保育士をしている友人が、自分の子育てと保育士という仕事のバランスにとても苦労しているが、介護職は終わりが見えにくい介護との両立であるため、もっと苦しいものかもしれない。多くの人の声が、きちんと届くことを切に願う。
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