社会福祉士×ちょっと図書館司書の関心ごと~参考文献覚え書き

対人援助の実践、人材育成、図書館学を中心に気まぐれに書物をあさり、覚え書きをかねて投稿中~

「多職種連携で質を高める」荒井康之、太田秀樹 『治療』Vol.98 No.1 2016.1

2017-03-10 09:41:36 | 医学
在宅医療における多職種連携ついて、在宅医の立場から、その経験を踏まえ紹介している。在宅医療を知りたい!という医師向けに書かれたものと予想されるため、とてもわかりやすい表現で、まとめられている。

引用
・患者さんは、医療を受ける前に、地域の生活者であって、生きがいや尊厳など、その人ごとに大切にするものをもって過ごしている。
・(在宅医療の特徴は)それぞれが専門性を発揮して直接患者さんを支援するだけでなく、ほかの職種に対して情報提供・助言を行うことも重要である点も特徴である。
・在宅医療における多職種連携は、医療職・介護職のみで組まれるものではなく、行政や地域の産業(タクシー、不動産・建築業、地域メデイアなど)、地域住民などの参加も欠かせない。


 在宅で療養する人たちを支えるということはどういうことか?という観点からみても、非常に分かりやすく、すっと頭に入る内容であった。
医師は他職種からみると敷居が高く、連絡が取りにくい存在である‐という指摘がある。ここにソーシャルワーカーが関わることで、敷居をさげ、医療用語や介護保険に関することを咀嚼し、連携を円滑にすすめることができると考えるが、残念ながら「ソーシャルワーカー」という言葉は論文中一度も出てこない。
 ソーシャルワーカーの中では、在宅医療を活動領域にするソーシャルワーカーの存在は、ようやく知られ始め、人数も増えていると感じる。次は他職種にどう知ってもらい、活用してもらえるかだ。と痛感した。
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