トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

イヌマキ

2015-12-16 | 樹木 草花


イヌマキの名は 昔スギのことを真木と言ったがそれより劣るので付けられたという説がある

マキ科マキ属の常緑高木 マキ属は日本ではイヌマキとナギが自生している
花は雌雄別株で5~6月頃付く
雄花は3㎝程の円柱形 雌花は1㎝程の花床の上に付く

秋に生る実が串団子状で面白い
先にある緑色のものが種子
下に肉質の花床が付く
花床は10~12月には赤く熟し甘く食べられる

鳥が甘くて美味しい実と一緒に種を食べ散布する

エリマキツチグリ

2015-12-15 | キノコ


変わった形の多い復菌類のキノコ
初夏から晩秋にかけて雑木林などの落ち葉の積もった地面に発生する

幼時擬宝珠形から外皮が星形に裂開するが 下部が割れて襟巻状になる
上部の先端の頂孔が開き胞子を放出する
出会ったキノコは老菌で胞子を放出した後の穴が見える
大きさは4cmほど 食毒不明

ツクシガモ

2015-12-14 | 野鳥


谷津干潟に12年ぶりにツクシガモがやってきた
以前撮った写真でご覧ください

主に九州の中部以北の海岸に定期的にやってくる冬鳥で他の場所では不定期
名前のツクシガモ(筑紫鴨)は地名から来ている

黒色で緑の光沢のある頭部 胸から背に回るレンガ色の帯 赤い嘴と美しい色彩
干潟などで嘴を水面につけ頸を左右に振りながら甲殻類や海藻類を食べる
雌雄ほぼ同色 大きさ63㎝

マムシグサの実

2015-12-13 | 樹木 草花


林の中で赤いマムシグサの実が目を引いた
名前は偽茎のまだら模様をマムシに見立てた
偽茎は筒状の葉鞘が重なってハナ茎を抱き茎の様に見える部分をいう

サトイモ科テンナンショウ属の湿った林内に生える多年草

春に花柄の先に淡紫色の仏炎苞と呼ばれる大型の苞の中に小さい花を開く
花は仏炎苞に包まれた花軸に密着して付き肉穂花序を作る
花は単性で花被が無く 普通雌雄異株
雌雄は栄養の貯蔵庫(地中の球茎)の大きさで決まる
雄株が多く雌株は少ない

秋になる実は 赤く熟す液果で花軸にびっしりと付く
関東以西の本州~九州に分布する
有毒植物

ホソヒラタアブ

2015-12-12 | 虫類


今日は都心ではポカポカ陽気
暖かい陽気に誘われたかホソヒラタアブが葉の上にいた

名前の通り細くて平らな体つきをしている
大きさは10㎜程 体重0.03gと軽量
ヒラタアブ類では最も普通に見られる

アブの仲間はハエ目で毒針は持っていない
多くは美しい縞模様をしているが 毒針を持っている蜂に擬態して天敵から身を守っている

メスはアブラムシがいる場所に卵を産み ウジ虫型の幼虫は草花の上で暮らしアブラムシやカイガラムシを食べる
成虫は花の蜜や花粉を食べる 成虫で越冬する

ナンキンハゼ

2015-12-11 | 樹木 草花


ナンキンハゼの紅葉は緑から赤までグラデーションが素晴らしい
実からロウを取ったハゼノキと同じで ナンキンハゼもロウを取っていた
中国原産の木でハゼノキ同様紅葉するのでナンキンハゼと言われる

落葉高木 15ⅿほどになる
花は7月に 枝先に10㎝程の総状花序をだし黄色の小さな花を多数つける
果実は果で秋に褐色に熟して裂開する
中に7㎜程の白いロウ質の仮種皮に包まれた種子が出て来る
爪でこすると白いロウ質のものは簡単に取れ黒い黒褐色の種子が出て来る
この種子は有毒

鳥は脂分を含んだこの実が好きで いろいろな鳥が食べにくる
ロウが消化され黒褐色の種子が撒かれるが 脂分のなくなった種子は水分を弾かず良く出芽するようになる

タヒバリ

2015-12-10 | 野鳥


ヒバリに似ていて冬枯れの田畑に多いのでタヒバリ

冬鳥として全国に飛来する
数は多く割合よく見る
農耕地 河原や海岸にいて 一羽で縄張りをもって生活するものもいるが 群れで居ることが多い
尾を上下に振りながら 地上を歩き回って昆虫や草の実を食べる
セキレイの仲間(セキレイ科)でこの仲間は尾を上下に振るものが多い
雌雄同色 大きさ16㎝

ブドウトリバ

2015-12-09 | 虫類


壁面に変わった形の蛾がいた
T字型に翅を広げて止まっている
この形を鳥に見立てのだろうかトリバガ(鳥羽蛾)科の蛾だ
この仲間は56種もいて似ているものが多いが多分ブドウトリバだろうか

大きさは15㎜程
出現期は9月頃というが今頃居るのは暖かい日が続いているからだろう
幼虫はブドウ エビズルなどの花や稚果を食べる
幼虫で越冬し 本州以南に分布している

イイギリ

2015-12-08 | 樹木 草花


イイギリは普段は大きな木の割には目立たないが赤い実が目立つこの時期には存在感がある

イイギリ科イイギリ属でイイギリ属はイイギリ1種からなる東アジア特産の種
葉が桐に似ていて昔ご飯を包んだことからイイギリ(飯桐)の名がある

花は4~5月 枝先に20cmもある円錐花序が垂れ下がり芳香のある花が多数つく
雌雄別株 時に雌雄雑居性

果実は液果で1㎝程の大きさ 秋口に赤く熟し翌年まで残っていることが多い
果実を割ると黒い小さな(1mmほど)種子が40個ほども入っている
実は苦くて不味い

ヒヨドリが良く食べ ツグミ オナガ時にはキジバトなども食べている
鳥に比べて実の数が多すぎるのか 不味いのか 栄養価が低いのか食べ残しも多く地表に落ちている

アルソミトラの種

2015-12-07 | 樹木 草花


今日は24節気の大雪
山ばかりでなく平地にも雪が降り積もる本格的な冬の到来

アルソミトラ(属名)はウリ科の植物で12種ある
和名ハネフクベはインドネシアに生息し一般にアルソミトラと呼んでいる
果実が面白い
30cm近くもある大きい実が熟して割れるとグライダーのような翼を付けた種が落下飛散する
おおむね400枚もの種子があり 長さは13cmもある大きい翼だ

中央に種子があり一個づつ微妙に形が違い 左右非対称のものは親株の近くに落ち 左右対称のものは遠くまで飛んでゆく 数百mも飛ぶそうだ

カンアオイ

2015-12-06 | 樹木 草花


カンアオイがひっそりと花開いていた

山地や丘陵に生える常緑性の多年草
葉の形がアオイに似ていて冬でも枯れずに緑色をしていることからカンアオイ
茎は地を這い芳香がある

花は10月~2月に咲く
暗紫色~淡緑褐色で2㎝程の大きさ
花弁はなく多肉な萼の先は3裂する
果実は液状果で熟すと崩れ種子をだし 種子には多肉の種枕(エライオソーム)がありアリの好物 
関東~中部地方に分布している

タゲリ

2015-12-05 | 野鳥


隈取のような顔の線 冠羽が長く上に伸びて 緑色や淡紅色の光沢がある羽
特徴的な姿かたちで人気者

主に冬鳥 チドリ科の鳥でチドリの仲間
広い水田や川原 畑などにいる 都心周辺では畑で見ることが多い
渡来直後と退去時には群れで居るが 暫くするとばらけて小群れか一羽で行動する
ただし積雪地ではあまり群れを崩さない

地面の昆虫類 甲殻類や足で地面を叩くようにしてミミズ類を地表におびき出して採食する
鳴き声はミュウーと猫のような声
雌雄ほぼ同色 大きさ32㎝

スギタケ

2015-12-04 | キノコ


枯れ木からキノコがのっこりと顔を出した

夏から秋に針葉樹 広葉樹を問わず 枯れ木や切り株上に多数束生する
3㎝程の小型のキノコ
色は淡黄色で 表面はササクレ状の鱗片で覆われる
肉は淡黄色で軟質で厚い
腐生菌

食べる地域もあるが消化器系の中毒を起こすこともあり毒と考えたほうが無難

ベニバナボロギク

2015-12-03 | 樹木 草花


色気のなくなってきた草地に赤い色が目に留まる

ベニバナボロギクはキク科のアフリカ原産の一年草
ダンドボロギクに似ているが紅色の花を付けるのでベニバナボロギクという
茎は70㎝程にもなり上部に枝をだして朱赤色の筒状花からなる頭花を付ける
頭花は鼓状で下向きに咲く
花期は夏から初冬
若い葉は茹でて美味しく食べられる

日本の暖地に終戦後広がった
山林の伐採跡地や 山火事の跡地に突然出現し大きな群落を作ることがあるが 本来の植生が戻ると消滅してしまう
最近は都市部の公園でも見かける

イシミカワ

2015-12-02 | 樹木 草花


イシミカワの実はカラフルに秋を彩る

道端や田の畔などに生えるタデ科のつる性の一年草
茎は細く長く伸びて 逆さ向きの棘で他のものに引っかかり2mほどにもなる
枝先端や葉腋から総状花序をだし淡緑色の目立たない花を7~10月に咲かす
花びらは萼片で花のあと肉厚になって果実を包む
この小さく地味な花びらが果期には 緑白色から紅紫色 青藍色へと綺麗な色を出す

鮮やかな色とほのかな甘みで鳥を誘い種を散布する
更に種は鳥の糞で出た後 白くてアリの好む固形物を付けていてアリにも運ばせる