トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

クロコノマチョウ

2018-04-15 | 虫類


ジャノメチョウの仲間で出会うのは大概林の少し薄暗い林床が多い

成虫で越冬し4月頃から見られる
6cm程の大型のチョウで 後翅裏面に小さな眼状紋列がある
ヒラヒラと林床の低い所を飛び樹液や腐果に良く止まる

食草はススキ ヨシ ジュズダマなどイネ科植物
幼虫は5cm程と大型で 色は黄緑色 頭部に毛の生えた角が特徴
昔は東京近郷では見られなかったが 現在は定着してよく出会い 北と南に分布を広げている

ミノウスバ

2018-04-14 | 虫類


ミノウスバの幼虫が団体で葉を食べていた

ミノウスバはマダラガ科の蛾で成虫は秋に羽化して出てくる
翅は半透明で腹部の端に毛が生えている
卵で越冬するが 秋に産卵した後にこの長い毛を卵にこすり付けて冬の寒さから守る
春に孵化して蛹になり夏を越して秋に羽化して成虫になる
団体で孵化した幼虫は 蛹になるために他の場所にぞろぞろと移動する

食草はマサキ ニシキギ マユミなどニシキギ科の植物で 時には大発生して庭木などを丸坊主にすることもある
最も普通に見るマダラガで 幼虫の大きさは2cmほどだった

アゲハ

2018-04-13 | 虫類


すっかり春になり大型のチョウがヒラヒラ見られるようになった

アゲハはカラタチやサンショウに卵を産み 幼虫はその葉を食べ秋に蛹になり冬を越し 春に羽化して成虫になる
食草はサンショウや各種ミカン類などミカン科
平地から低山地の人家や農家のサンショウ類やミカン類のある場所に居る
我が家のミカンの木で幼虫を見た事が有る 成虫はこの木によく来る

日中明るい樹林の周囲や少し高い所を飛翔し ツツジ類アザミ類他各種の花を訪れる
都市部でも人家の庭で発生しており最も普通に見られるチョウの一つ

ショカツサイで吸蜜している蝶だが 長い足で花に止まり長い口吻で蜜を吸っているので 体が雄しべに触っていないように見える
花にとっては花粉を運んで貰えず困りものだろう

ハタケシメジ

2018-04-12 | キノコ


梅雨時や秋に出るハタケシメジがもう出ていた
地下に材が埋もれた草地 畑地になどに発生する
元々は森でひっそり生えていたのだろうが 道路工事や造成工事でかく乱され木材が埋まっている場所に発生する典型的な人里菌

幼時丸山型から開いて平になり更に中央がやや窪む
色は灰褐色から黄褐色 肉は緻密で厚い
ヒダは蜜で柄に直生する 色は白い

とても美味しくホンシメジと近縁の種で栽培技術が発達し店頭に並ぶようになった
匂いマツタケ味シメジでホンシメジがシメジの中のシメジだ と言う一方ハタケシメジの食感はホンシメジ以上と言う意見もある
汁物 煮物 炒め物などどんな料理にも向く シャキッとした歯ごたえが良い

アミガサタケ

2018-04-11 | 野鳥


春に腐食の多い地に発生し 特に桜の樹下のツツジの植え込みに多く見られる
見た人の経験からイチョウの木の下に生える とか樹木とは関係ないとか議論が多い

表面には網目があり複数の子のう盤が集合している その下に柄がある独特の形をしている 中は空洞
肉には弾力があり触れると橙褐色に変わる
窪みの内側に子実層(胞子が作られる部分)があり胞子を出す

フランスでは「モリーユ」と呼ばれて春の訪れを告げる食用キノコとして親しまれている
煮込み ソテー 佃煮 炊き込みご飯など美味しい
やはり春が旬のタケノコを一緒に使うと春満喫かも
肉質は脆いが茹でると弾力が出る

ツバキキンカクチャワンタケ

2018-04-10 | キノコ


特異的にツバキの落花落葉に出てくるキノコ 漢字で書けば椿菌核茶碗茸
椿の花の頃 前の年に落ちた花に作られた菌核から生じたキノコ
胞子が新たに落ちたツバキに付き晩秋に菌核となる
菌核は菌糸が集まって塊りになったもの

大きさは1cm以下ほどで小型のキノコ 傘の下に細長いひも状の柄があり 地中に伸びて米粒大の菌核につながっている
頭部が子のう盤で上面に胞子が作られる部分の子実層がある
成熟した子のう盤では胞子の噴出が観察される

幼時はワイングラス型から茶碗型になり ついには中央がヘソ状に窪む皿型となる
色は淡黄土褐色 肉は軟骨質で脆い
椿の花びらを脇に置いて写真撮ったがわざとらしいかも・・

オロンチュウム

2018-04-09 | 樹木 草花


池の淵に白くて先が黄色い変わった草が生えていた

脇の看板の説明です
北米原産の水草
サトイモ科の祖先が様々な種に進化する過程で最も最初に現れた原始的な種の一つ
サトイモ科の特徴である仏炎苞がほとんど目立たず 黄色い棒状の花序が特徴

クサソテツ

2018-04-08 | 樹木 草花


落葉性のシダの一種
山地林内 山麓原野に大小の群落を作り自生している

古い葉柄が重なった根茎は地中にまっすぐ伸び そこから地下枝が伸び次々と株を作る
春には根茎から先を渦巻き状に巻いた若芽が出て成長すると大きく開く
葉の長さは1mほどにもなり鮮緑色で 30対以上の羽片をびっしり付ける
この葉は栄養葉で光合成をする
秋になると栄養葉より短い胞子葉が出る 胞子葉の羽片は筒状になり緑から褐色に変わる

クサソテツの新芽をコゴミと言って山菜として有名
硬く巻いた若芽を摘み取る 葉が開いても芽先の巻いた部分は食べられる
癖が無く各種和え物 おしたしや天ぷら 油いためが美味しい

ミツガシワの花

2018-04-07 | 樹木 草花


ミツガシワは氷河の生き残りの植物と言われている
北半球の寒帯から亜寒帯に分布し 日本では北日本の寒冷地の池や湖で良く見られる
一方関東や西日本の温暖地域にも点々と群落がみられる
これは氷期に南に分布したものが今も残ったものと考えられている

リンドウ科の山地の湿地 沼に生える多年生の水草
泥中に太い根茎がある
葉は長柄があり3個の小葉からなる 小葉は長さ6cm程
高さ30cm程の花柄を立て総状に1cm程の白い花を付ける
花冠は深く5裂し 裂片の内側に縮れた毛を密生する
花期は5~8月

ベニカエデの花

2018-04-06 | 樹木 草花


皇居東御苑にあるベニカエデに花が咲いた
この木は天皇がご病気の時にお見舞いにカナダから送られたもの
カエデの花はサクラと同じ頃に咲くので サクラは見るがカエデは見損なうことが多い

北米東部原産のカエデ科の落葉高木 高さは15m程
枝は紅色を帯び白い皮目がある
葉は8cm程の広楕円形で3~5裂する
花は雌雄別株 橙赤色で前年枝の葉腋に束生する

ハナノキと言う同じ仲間の木があるが近縁で変種にされることもある
ベニカエデは別名アメリカハナノキ

ランヨウアオイ

2018-04-05 | 樹木 草花


ランヨウアオイ(乱葉葵)はウマノスズクサ科カンアオイ属の山地や丘陵の林内に生える常緑多年草
葉は広卵状楕円形で長さ6~15cm 基部両側が耳状に張り出す 白雲紋が出来やすい
葉柄の付け根に太鼓型の2cm程の花を開く
花は3~5月 萼筒は長さ1㎝ 裂片3個は三角状卵形 開口部はやや狭いのだがまだ開いてなかった

カンアオイ属の花は普通花弁は無く 3個の萼片が下半分は鐘形や筒型又は壺型になり ふちが接着または合着し 上半部は平開又は反転したりと色々な形がある
種類も多く よく見かけるカンアオイ 多摩丘陵で見つかったタマノカンアオイ 徳川の紋で有名なフタバアオイ その他色々ある 

カタクリの花

2018-04-04 | 樹木 草花


カタクリの花が真っ盛り
変わった花で芽生えから花が咲くまで7~8年かかると言う

ユリ科カタクリ属の林内に群生する多年草
鱗茎は5cm程の長さで毎年更新を重ね旧鱗茎の下に新鱗茎が付く そのため花の咲くころには鱗茎は地中深く潜る
この鱗茎から採った澱粉が真正の片栗粉

種子から芽生えた1年目の苗は茎とその先に種の殻を付けている
2年目から小さな葉が1枚付き 以降毎年一枚だけの葉が大きくなって行く
7~8年たつと大きな葉が2枚付き花が咲く

花は3~5月 20cm程の花茎の先に淡紅紫色の花を一個下向きにつける
花被片は6個 上方へ強く反り返る
雄しべは6個 3個は短く後から伸びる3個は長い 雌しべの柱頭は3裂する

片栗粉を湯に溶いて飲むと胃腸カタルや下痢に効果がある 湿疹には粉を患部にはたくか 水に溶いてぬると良い
若い葉 茎 花の蕾を採り 茹でておひたし 各種和え物 テンプラが美味しい
鱗茎は煮物にすると美味しい

アメリカザイフリボク

2018-04-03 | 樹木 草花


可愛い花が咲いていた
アメリカザイフリボクと言う 6月に実が生るのでジューンベリーともいう

バラ科ザイフリボク属落葉小高木 10m程になる
カナダ 北アメリカ原産で標高200m以下の低地に分布する
3~4月頃に白い5弁花を咲かせる

6月に赤い7mmほどの実が生り熟すと黒くなる
この実は甘くてとても美味しいそうだ
生食OK ジャムやパイの材料にも使う

果肉にはポリフェノールの一つであるアントシアニンを多く含み抗酸化物質として老化現象の予防に効果がある
食物繊維 ビタミン ミネラル カルシュウムなど健康に欠かせない栄養分が多い
鳥も大好きで誘鳥木としても最適

オオジュリン

2018-04-02 | 野鳥


オオジュリンの名は「チュイーン」と言う地鳴きがその由来と言われている

留鳥(漂鳥)北海道 秋田県 青森県で繁殖していて 冬は暖地に移動する
平地のアシ原 湿地 草原に居る
越冬地ではアシ原に居て アシの茎から茎へ異動しながら 嘴で茎を割ってアシの中に居るカイガラムシ類などを採食し また蛾の幼虫などの昆虫類も食べる

オスは夏羽では頭部から喉が黒いが 冬羽では褐色でメスに似ている
大きさは16cm


ウミアイサ

2018-04-01 | 野鳥


ウミアイサがまだいた
アイサは「秋去り」からの転 この鳥がやって来ると秋が去り冬になると言う意味

冬鳥
海岸近くの水上 河川などに居る 内陸の湖沼や池にも入る
水上で顔だけを水に入れ魚を探し潜水して捕る
嘴には歯状突起があり捕らえた魚を逃さないようになっている

カモ類は越冬中に番(つがい)になる種が多いが 求愛ディスプレイをする種とあまりしない種がいる
ウミアイサは春先に真っ赤な嘴を雌に見せつける様に上に向け鳴き声を上げ頻繁にディスプレイをする
オスは頭部から頸上部まで黒く緑色の光沢がある 頭頂から後頸に長い冠羽がある
メスは頸上部から上が茶褐色
大きさ55cm