トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

メジロ

2019-06-15 | 野鳥


庭のビワが食べごろに熟れて来たら、早速メジロがやって来た
甘い花の蜜や、果実が好きな鳥だが 脇のツバキの木ではしっかりイモムシも食べていた

留鳥又は漂鳥 北日本のものは冬には暖地へ移る
平地の樹林が比較的多い公園や庭園 住宅地から山地の林 竹林などに居る
あまり地上には下りず、主に樹上で昆虫類クモ類 木の実花の蜜などを採食する
留鳥性の強い個体は、一年中つがいで一定の区域内で生活し、季節移動する個体は 越冬中は小群れで区域を定めず動き回って生活するものが多い

雌雄はほぼ同色 暗黄緑色の体で白く明瞭なアイリング
オスは腹中央と下尾筒が黄色く、メスは淡色
大きさ12cm

サンコウチョウ♀

2019-06-14 | 野鳥


ツキ・ヒ・ホシ(月日星)ホイホイホイと囀るのでサンコウチョウ(三光鳥)と呼ばれる
繁殖地が本州から台湾周辺のみに限られている日本を代表する夏鳥の一つ

夏鳥 本州以南の良く茂った暗い林にいる
体を垂直に近い状態にして止まる
空中採食や葉先で停空飛行したりしてこんちゅうるいを捕らえる
縄張りに侵入した他の雄や、巣に近づいた外敵に対してメスが同じような囀りをすることがある

雌雄共にコバルト色の嘴とアイリングで魅惑的
オスは体の2倍ほどもある非常に長い尾羽で、頭部 胸 脇が黒紫色 背が紫黒褐色
メスの背と尾羽は橙紫褐色
大きさはオス45㎝ メス18cm

オオルリ

2019-06-13 | 野鳥


オスの鮮やかな瑠璃色(青色)から、「るり」「るりてう」と呼ばれていたが、コルリとの区別の為に江戸時代より「おほるり」となった
瑠璃とは七宝の一つとして、古代インドや中国で珍重された青色の宝石のこと
鳥の名前では青色をルリ アオと言えば緑色を指す場合が多い
オオルリは姿も美しく囀りも絶品で、ウグイス コマドリと共に三銘鳥(三鳴鳥)と言われている

夏鳥 4月から10月頃まで見られる
平地から山地の主に渓流沿いの林に住む
今頃の繁殖期には、一定の縄張り内を動き回り昆虫類 クモ類などを採食する
メスも囀るが、メスの囀りは外敵に対して行われる

オスは頭からの上面が紺瑠璃色で、腹から下尾筒と外側尾羽の基部が白い
メスは上面が茶褐色で喉と腹が白い
大きさは16cm

ゴジュウカラ

2019-06-12 | 野鳥


江戸時代からシジュウカラに似ているが少し違う、という意味で「ごじゅうから」「はちじゅうから」
又木の幹を這いまわる習性から「きまわり」「きねずみ」等と言われていた

留鳥
トチノキやブナ ミズナラ ハルニレなどの森を一年中離れない鳥
木の幹を上下に走り回り昆虫類 クモ類を捕り草木の種子も採食する
頭を下にして逆さになって木の幹を降りてくる唯一の鳥
更に、貯食行動で木の幹の隙間に針葉樹の種子などを詰め込み、木片で蓋をして隠しておくと言うから、賢く行き届いている

雌雄ほぼ同色
頭からの上面が暗青灰色、黒い過眼線があり眉斑は白い
顔と喉から胸までは白く、脇腹は淡い橙色で下尾筒は茶色っぽい
脇腹と下尾筒の色は、オスの方がメスより濃い
大きさ14cm  

むずかしやどれが四十雀五十雀(一茶)

カナヘビ

2019-06-11 | 小動物 他


カナヘビの和名はニホンカナヘビで日本固有種
最も普通に見られるトカゲだが、都市化や農薬散布で多くの地域で個体数が減っている
絶滅危惧Ⅱ類

石の下や石垣の中、土中で冬眠する
3~5月冬眠明けで、繁殖行動が始まり8月初旬には終わる
産卵は1回に2~6個 年に複数回行われる
卵は楕円形で白色、卵殻は波状で弾力がある 大きさは長径1cm短径6mm 約2か月で孵化する

平地から低山地の林縁部や草地に生息するが、人家の庭や公園などでも見られる
個体は11月頃まで見られる
体色は雌雄同じで見分けは付きにくい

アカクラゲ

2019-06-10 | 小動物 他


赤い筋が小粋なアカクラゲ
春から夏にかけて普通に見られるオキクラゲの仲間
クラゲは目が無いので「暗い義」とされ名になった

乾燥する毒を持った刺糸が舞い上がり鼻に入るとクシャミを引き起こすので「ハクションクラゲ」の別名がある
又赤い縞模様から「連隊旗クラゲ」とも呼ばれる

水深3m前後の表層域を単独で遊泳する
放射状の縞模様が入った10cm程の傘を持つ
傘は柔らかく寒天質で、半球状より扁平で傘上に褐色の状紋がある
感覚器は8分画からなり、各5~7本づつ計40~56本の触手を持つ
触手は1m以上の長さがあり、刺胞毒は強く刺されるとかなり強い痛みを感じる
動物プランクトンを食べる

ハコネウツギ

2019-06-09 | 樹木 草花


赤 ピンク 白と様々な色彩の花を付けたハコネウツギ
箱根の低地に自生しているハコネウツギ
汐風に強いので各地の沿岸地に植栽されている

スイカズラ科の沿岸地の海岸林の落葉小高木 5m程になる
日本固有種
名に「空木」と付くが枝の中は柔らかい髄が詰まっている

花は5~6月に咲く
枝先や葉腋に2~3個づつ、初めは白く次第に紅色に変化する
開花後2日過ぎると紅色の色素であるアントシアンが作られて赤くなってゆく
花は次々に咲くので、一本の木に白と赤が混じっていて面白い

花粉を運ぶのは花のサイズがぴったりのマルハナバチ
学習能力の高いマルハナバチは、花粉が沢山ある若い花と、花粉の少ない古い花を色で見分けて無駄なくご馳走にありつく

オオハンゲ

2019-06-08 | 樹木 草花


オオハンゲ(大半夏)はハンゲに似ていて大きいことから付いた名前
ハンゲはカラスビシャクの別名で漢方での呼び名 球茎を吐き気止めなどの薬用に使う

サトイモ科の常緑林の林内に生える多年草
葉は3深裂する単葉で、裂片は広卵形~狭卵形で30cm程の葉柄がある

花期は6~8月
地下の球茎から30cm程の花茎を伸ばし、先に緑色の仏炎苞に包まれた肉穂花序を付ける
花序の付属体は長く糸状に仏炎苞の外に伸びる

仏炎苞の内部は、肉穂花序があり、下部は仏炎苞と合着し、片側だけに卵形の子房がむき出しになった雌花が付く
花には果皮が無く、雌花に離れて上部に雄花があり、雄しべには花糸が無く白色の葯だけがある
雄花は果軸が仏炎苞から離れている部分にびっしりと付いている


ザクロの花

2019-06-07 | 樹木 草花


ザクロの花を見ると子供の頃に食べた酸っぱいザクロを思い出す

ザクロ科の西南アジア原産の落葉小高木 5m程になる
ザクロ科は1属2種の小さい科
日本には平安時代に入って来たと言われる

花は6月に咲き 枝先に5cm程の朱赤色に咲く
花弁は6個で薄くて皺がある
果実は5cmほどの球形で、先端に萼片が宿存する
果皮は厚く熟すと不規則に裂開する
中に多数の種子があり、種子の外皮は淡紅色で甘酸っぱく食べられる と言うが記憶では只々酸っぱかった
最近は米国で改良されたアメリカザクロがあって、甘みが強く多汁で美味しい

熟して口を開いた果実の果皮をちぎり日干しにしたものを水に入れ 沸騰したら火を止めて、冷め加減になったらこれでうがいをすると口内のただれに効果がある

センダンの花

2019-06-06 | 樹木 草花


木が薄紫色に見えるほど花がびっしり付いたセンダン
栴檀は双葉より芳しの栴檀はビャクダン科のビャクダンの事でセンダンに芳香は無い

センダン科の落葉高木10m程になる
葉は互生で、長さ50cm程の2~3回奇数羽状複葉
小葉は4cm程の卵状楕円形、先は長く尖り基部は左右不対称

花は5~6月に咲く淡紫色の花を多数つけて、大きな複葉と相まって涼やかな感じがする
本年枝の基部の葉腋から10cm程の集散花序を出し、淡紫色の花を多数つける
花弁は5個で1cm程の倒披針形で平開する

雄しべは10個で紫色の花糸が合着して筒状になっている変わった形をしている
雄しべ筒の先端は細かく切れ込み、内側に黄色の葯が付く
雌しべは筒に囲まれ雄しべより短く、花柱は円柱状で柱頭は丸く1個ある

果実は核果2㎝程の楕円形で10月過ぎに黄褐色に熟す
核は楕円形で、縦に溝がありミカンの袋が集まっているような形で、袋の中に細長い種子が入っている

果実や樹皮は苦み成分があり駆虫剤として使われる
生の果肉はヒビやしもやけに効く
花や葉を殺虫剤として利用することもある

センダンの果実


ヤセウツボ

2019-06-05 | 樹木 草花


ヤセウツボはヨーロッパや北アフリカ原産の寄生植物
関東や近畿地方などに帰化している

ハマウツボ科の寄生植物
葉緑素を持たず、根を宿主の根に食い込ませて養分を吸う
マメ科のシロツメクサなどを中心に、セリ科やキク科の植物にも寄生する

花は5~6月に咲く
花はややまばらに付き、長さ1.5cm程の大きさ
淡褐色で花冠には紫色の筋や斑点があり、全体に短い腺毛が生えている


イヌツゲ御殿作り

2019-06-04 | 樹木 草花


イヌツゲを刈りこんで御殿作りとでも言うのだろうか暫し見とれた

イヌツゲはモチノキ科の常緑小高木 4m程の高さ 稀に10mを超えるものもある
似ているツゲ科のツゲは葉が対生する イヌツゲは材が役に立たないので付けられた名前

樹皮は灰黒色で皮目が多い 樹皮から鳥もちが取れる
葉は互生 葉身は2cm程と小さく楕円形で、縁に浅い鋸歯が数個ある
花は雌雄別株で6~7月に咲く
本年枝の葉腋に淡黄白色の小さい花を付ける
雄花は散形花序に2~6個付き、雌花は1個づつ付く
花弁は4個で卵円形で2mm程と小さい

果実は核果 5mmの球形で10月に黒色に熟す
モチノキ科で果実が黒熟するのはイヌツゲの仲間だけ
中の核は三角状楕円形で4mmほど、縦の筋があり中に種子が1個ある

シワナシキオキナタケ

2019-06-03 | キノコ


ちんまりと可愛い小型のキノコ
シワナシキオキナタケ 漢字で書けば「皺無黄翁茸」
オキナタケ属の多くが、傘に皺があるがこれには皺が少ない

夏から秋にかけて撒かれたチップや腐植の多い地に発生する
初めは卵型で後に円錐形になり、長い溝線がある
色は鮮黄色又は帯オリーブ黄色で 表面に艶 粘性があり皺はない

ヒダは幅広く密で柄に上生する 成熟すると淡褐色から暗褐色になる
柄は中心性で細長く中空で、下部ほど太い 傘と同じ色で表面はササクレ状の鱗片が覆うまだら模様
腐生菌 食毒不明

ウスキニセショウロ

2019-06-02 | キノコ


丸いキノコがあった
切断すると中は真っ黒け
有毒なキノコだそうだ

夏の頃芝生や草地に発生する
球形~扁球形で、殆どは無柄で傘もない
大きさは3cm程

表皮は黄土色でひび割れがあり、厚みは1mm以下と薄いが硬く出来ている
成熟すると子実体の頂部が不規則に割れて、灰褐色~暗褐色の胞子塊を表す 

カンゾウタケ

2019-06-01 | キノコ


大きなスダジイの根際に毒々しい赤いキノコ カンゾウタケだ
名前は赤い色と肝臓を思わせる形から付けられた

春にスダジイやシラカシなどブナ科樹木の古木の根際に発生する
傘は幼時、塊形から楔形 ヘラ型 舌型などになり木の洞から発生すると有柄になる
色は鮮赤色から赤褐色になり、表面に尾粒や放射状のしわがある
肉は白いが切ると赤い液がにじみ出て、霜降り模様になり 柔軟で弾力がある

子実層(胞子が作られるところ)は管孔で、個々に分離していて短い
孔口は円形で小さい 傷つけると赤変する

食べられる 生でサラダに利用されるがやや酸味がある
弾力のある食感と酸味を生かし、酢の物や酢豚の具にすると美味しい