トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

アマサギ

2021-06-14 | 野鳥


鎌倉時代からアマサギと呼ばれていて、亜麻色のサギと考えがちだが江戸時代以前には亜麻色と言う色名は無かった
飴色のサギ「あめさぎ」が訛ったものと言われている

夏鳥 暖地では少数が越冬する
水田 湿地 草地 放牧地などに居る
他のシラサギ類と比べ乾いた草地を好む
昆虫やカエルなどを捕えて食べる

雌雄同色
夏羽では頭から頸にかけての橙黄色が特徴
冬には全身白色になる
嘴は短めで黄色く、脚は黒い
大きさ50cmでコサギ(61cm)より小さい

キリ

2021-06-13 | 樹木 草花


桐の花の時期のはずなのに、もう大半が落ちていた
落ちた花の一部をとって中を見た

ゴマノハグサ科の落葉高木 高さ15mほどになる
葉は対生で、長さ幅ともに20cm程と大きく、浅く3~5裂して三角や五角状になる
先端は尖り、基部はハート型

花は5~6月に咲く
葉が展開する前に咲き、枝先の大きな円錐花序に淡紫色の花を多数つける
花冠は5cm程の筒状鐘形で、上部は5裂し裂片は平開する

果実は蒴果
3cmほどの卵形で先端は尖り、熟すと2裂し種子をまき散らす
種子は3mmほどで、キリがないほど数が多く、縁に翼がある

材は日本の樹種の中で最も軽い
木目が綺麗で狂いが少ないので、タンス 下駄 琴など広く使われている

ジシバリ

2021-06-12 | 樹木 草花


ジシバリ(地縛り)は細長い茎が地面を這い、所々で根を下ろして増えて地面を縛るように見えることからの名前

キク科の日当たりの良い山野や田畑 道端に生える多年草
葉は薄く、長い柄がある、葉身は長さ2cmほどの卵円形~広卵形
花茎は5~15cmの高さで、頭花を付ける
花は4~7月に咲き、黄色で2cmほどの大きさ

果実はそう果で5mmほどの紡垂形 やや扁平で先が細長い嘴状 純白色の冠毛を持つ

ヒルザキツキミソウ

2021-06-11 | 樹木 草花


夜だけでなく昼間も花を開いていて、ツキミソウに似ているのでヒルザキツキミソウと言う

アカバナ科の北アメリカ原産の多年草
大正末期頃観賞用に渡来し、今では栽培もされるが野生化しているものもある
横に走る根茎から多数の茎を出して群生する
茎は白い短毛が多く、高さ60cmほどになる
葉は互生し、6cmほどの細い線状披針形で、縁には浅い鋸歯がある

花は5~7月に咲く
花は夜に開花するが、日中もしぼまない
花弁は4弁で広卵形、基部は黄色を帯びる
白色又は淡紅色で5cmほど、蕾の時は下を向いているが開くと上を向く
果実は蒴果だが日本では結実しない

ユスラウメの実

2021-06-10 | 樹木 草花


紅い美味しそうな実が生ったウスラウメ
ウスラウメは山桜桃の字をあてるが、これは漢名

バラ科の高さ3m程の落葉低木
中国原産で日本へは江戸時代初めに入ってきた
葉は5cm程の倒卵形 小さい単鋸歯がある
ニワウメに似た白色~淡紅色の5弁化を付ける

果実は1cmほどの球形で、6月に紅色に熟す
味はまーまーで、薄甘くて酸味は少ない

果実でウスラウメ酒を作って飲むと消化促進になる
果肉を取り除き殻の中の種子を日干しにしたもの煎じて飲むと便秘 利尿によく効く

ホザキナナカマド

2021-06-09 | 樹木 草花

ナナカマドの近縁種でホザキナナカマドの小さく白い花真っ盛りで見事だった
ナナカマドは材が燃えにくく、7度かまどに入れても燃え残ることから名付けられた名前

バラ科の山地や丘陵に生える落葉低木
高さ3m以下くらいで株立ちになる
葉は互生で、20cm程の奇数羽状複葉
小葉は7~11対で、長さ4~10cmの広披針形~披針形 縁に重鋸歯がある

花は7~8月、枝先に円錐花序を出し、5mmの白い花を多数つける
両性で雄しべが40個ほどあり、花弁より長く突き出て目につく 雌しべは5個
果実は袋果で、5mmほどの長楕円形で9~10月頃に熟し裂開する


スイカズラ

2021-06-08 | 樹木 草花


スイカズラ(吸葛)の名は、子供たちが花の奥の蜜をよく吸ったことから付いた
別名キンギンカ(金銀花)は花が白から黄色の変わることから付き、ニンドウ(忍冬)は冬でも葉が緑色を保つことからの名前

スイカズラ科の半常緑ツル性木本
よく分枝して茂り、枝は隋が早く無くなり中空になる
葉は対生で、葉身3~7cmの長楕円形 縁はあまり尖らず基部は切り型か広いくさび型

花は5~6月に咲く、枝先の葉腋に甘い芳香のある花を2個づつ付ける
花は始め白いが次第に黄色に変わる、花冠は唇型で3cmほど、細い花筒の先が唇状に大きく2裂する
雄しべは5個、雌しべは1個で花冠から長く突き出る
果実は液果、5mm程の球形で、2個づつ並んで付き秋に黒く熟す

日干しした葉や茎は、扁桃炎 口内炎 湿疹 やけど 腰痛 関節痛 かぶれ  あせも 痔疾に薬用効果がある
日干しした花には浄血 解毒作用があり、葉をお茶にした忍冬茶は利尿 健胃に効果がある
若芽 若葉は茹でて各種あえ物、油いため おひたしが美味しく食べられる

ニッコウキスゲ

2021-06-07 | 樹木 草花


公園で早々とニッコウキスゲが見られた
日光に多い花なのでニッコウキスゲという
草原に目立っていた

ユリ科の山地や亜高山の草原、海岸などに生える多年草
葉は長さ70cmほど幅2cmほどで、2列に根生し基部は互いに抱き合う
花茎は高さ60~80cm、茎頂に短縮した花序を付け、数個の花を付ける
花は7~8月に咲き、柄があり、径7cmほどの漏斗状鐘形
色は橙黄色~濃黄色で、朝開花し夕方には閉じる

果実は蒴果で3室に分かれている

ゴマダラカミキリ

2021-06-06 | 虫類


ゴマダラカミキリに出会って、随分長い間カミキリムシを見ていないことに気が付いた
カミキリムシの仲間(カミキリムシ科)は数も多く約900種もいるのに、見る目が衰えたのか、少なくなったのか・・

ゴマダラカミキリ:
イモムシ型の幼虫で越冬して、成虫は5~8月に見られる
卵から成虫になるには2年かかる
体は光沢のある黒色の地に白の斑紋が点々と入る
触角は黒色と灰白色のまだら模様
大きさは3cmほど

食べ物は柑橘類やヤナギ類などの樹皮や葉を食べる
クワ イチジク モモ バラ科植物なども食べ、果樹の害虫
幼虫は成虫が食樹としている木に住み、材を食べる

タキケダニ

2021-06-05 | 虫類


2mm程の小さく赤い虫がチョロチョロ動いているのをよく見かける
ケダニの仲間のタキケダニらしい・・

やくざ者を町のダニとか言って嫌うが、この例えはダニにとって迷惑かもしれない・・生態系の中に居て何か役目を果たしていると思う
分類では、クモ綱クモ亜綱ダニ目で、大きな括りではクモの仲間

タキケダニ:
ダニ目ナミケダニ科のダニで、出現時期は一年中
土壌に生息していて、比較的太く短めの脚を持ち、体の表面を多数の毛が覆っているので、ケダニ類と呼ばれている
体色は赤く、背面にいくつかの窪みが見え、体全体に短く太い毛がある
脚は第1脚から4脚まで同じような形をしている

ヒメジャノメ

2021-06-04 | 虫類


ヒラヒラとヒメジャノメが葉に止まった
公園などでよく見かけるなじみのチョウだ

幼虫で越冬して、成虫は5~10月にかけて見られる
明るい草地や農地 雑木林周辺などの開放的な環境に居る
草地の上を飛び跳ねるように飛び、葉によく止まる
樹液に集まるほか腐った果実や獣糞からも吸汁し、花にはほとんど来ない

5cmほどの中型のチョウで、翅裏表面には大きな眼状紋があり、地色は淡色で裏面は縦の帯が目立つ
食草はイネ ススキ チガヤなどのイネ科と、カサスゲなどカヤツリグサ科の植物


アオサギ幼鳥

2021-06-03 | 野鳥


池の中州でアオサギの幼鳥に初めて出会った
背が青灰色なサギなのでアオサギの名がついた

留鳥又は漂鳥
海岸 干潟 湖沼 池 河川 水田などに居る
繁殖はコロニーを作り、高い木の上で皿形の巣を作り行うが、時に低木や地上でも営巣する
出会ったのは池の小さい中州で、幼鳥は2羽いた
羽をパタパタ広げていたがまだ飛べなさそうだった

雌雄同色
成鳥は全体に灰色に見え、前頸に黒色の縦斑が数本あり冠羽がある
幼鳥は頭から首も灰色で、冠羽はない
大きさ・成鳥は93cmでサギ類では最大級 出会った幼鳥は見た感じで60cmほどだった

ササゴイ

2021-06-02 | 野鳥


ササゴイ(笹五位)は翼の模様が重ねた笹の葉ように見えることからの命名
ゴイはゴイサギの仲間で、ゴイサギは醍醐天皇から授かった位が五位のサギで随分と位が高い

夏鳥 暖地では少数が越冬する
河川や湖沼 水田などに居る
朝夕に活動するものが多いが、ゴイサギと異なり日中も活動する
魚類を主に捕り、カエルや水生昆虫も食べる
水辺近くの木の上に小さなコロニーを作り繁殖するが、他のサギとは混合コロニーは作らない

雌雄同色
頭頂は青味のある黒色で、後頭に長い冠羽がある
背と顔からの下面は青灰色
大中雨覆には、笹の葉に見える白い羽縁のある羽が有る
大きさは52cm ゴイサギに似るが小さい

キジ

2021-06-01 | 野鳥


キジの声が時々聞こえていたので、居るとは分かっていたが久し振りに見られた
古名は「きぎし」「きぎす」で略されてキジになった
キギは鳴き声、シ・スは鳥を示す接尾語

言うまでもなく日本の国鳥
昔から狩猟の対象として利用され、肉は美味しくご馳走だった
今でも狩猟鳥で、狩猟のために放鳥していて問題が多い
国鳥を狩猟鳥にしているのは日本だけだそうだ

留鳥
平地から山地の林、草地、農耕地などに居る
繁殖期は番か一夫多妻で、非繁殖期には雌雄別々の群れで生活する
植物の種子や芽、実などを主に食べ、昆虫類も捕る

オスは顔の赤い肉冠、黒色で緑色の光沢のある胸と腹
メスは全体黄褐色で、尾羽が長い
4亜種あるのだが、人工増殖の個体が放鳥され区別が難しい
大きさオス80cm メス60cm

むさし野の雉子やいかに子を思う けぶりのやみに声まどふなり(後鳥羽院)