トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

ドングリ

2022-12-16 | 樹木 草花


ナラガシワのドングリから根が出ていた
こんな寒さに向かう時期に大丈夫かと思うが、戦略があるようだ
ナラガシワは、コナラ ミズナラ あるいはカシワのような木なので楢柏という
ブナ科の落葉樹で、ブナ科でドングリの生る木はブナ イヌブナ クリまで入れて23種ある

ドングリは堅果の一種で、果皮が硬い堅果
果肉は発達せず、一見全体が種子に見える
成熟して地面に落ちたドングリは、乾燥を逃れるため取り敢えず根を出し水分を補給する
しかし、芽は休眠状態になり発芽しない

秋に発根するのは、乾燥による死を避けている
ドングリの栄養は子葉に蓄えられているが、その栄養を根に分散して発芽のチャンスを広げている
その他、春になったらいち早く発芽できる
転がり易いドングリをその場で固定しておける
などなど、生き残るための工夫がある

ルリビタキ

2022-12-15 | 野鳥


今年最後かもしれない青い鳥、ルリビタキ
以前は小型ツグミ類(ツグミ科、又はヒタキ科ツグミ亜科)に分類されていたが、今は名の通りヒタキ科の鳥

留鳥(漂鳥)
本州中部以北の亜高山帯の針葉樹林繁殖している
冬には低山や山麓 人里 樹木の多い公園などに降りてくる
非繁殖期の今は一羽で暮らし、雌雄別なく縄張りを持つ
縄張りの中の林の下層で活動し、地上で昆虫類を捕り、木の実も採食する

オスは頭からの上面が青色で白い眉斑がある・・眉斑が無いものもいる
脇腹は橙黄色で、下面は白い
メスは頭からの上部がオリーブ褐色で尾羽が淡い青色
脇腹は淡い橙黄色で胸は淡褐色 腹は白い
大きさは14cm

八重のツワブキ

2022-12-14 | 樹木 草花


初めて見たが、八重に咲いているツワブキ(右端の写真)があった
ツワブキは園芸種も多いのでそれかも知れない
ツワブキの名は、葉に光沢があるフキの意味の艶蕗が訛ったもの
他の花の終わった頃に咲き、初冬の季語になっている

キク科の常緑の多年草
根生葉は4~15cmの光沢のある円状腎形で長い柄がある
若葉は握りこぶしのように丸まり、灰褐色の冠毛をかぶっている
葉柄はフキと同じように、煮つけや和え物、キャラブキにして食べる

葉の間から50cm程の花茎を伸ばし、10~12月に5cmくらいの黄色の頭花を散房状につける
周りには雌性の舌状花が1列に並び、中心に両性の筒状花が多数集まる
八重の花はこの筒状花が、花弁化したのか、舌状花化したのかどちらかかと思うがどうだろう

アリジゴク

2022-12-13 | 虫類


公園のベンチの下でアリジゴクの巣を見つけた
アリジゴクはウスバカゲロウの幼虫の事で、儚い親の名前と比べて強そうな名だ

アリジゴクは雨水の当たらない乾いた場所にすり鉢型の巣を作り、巣に落ちてきたアリなどの小昆虫を捕えて体液を吸う
落ちたアリはもがいて出ようとするが、下から砂つぶてが飛んできて逃げるのを拒む
砂を山盛りにしたときに、崩れないギリギリの角度を安息角というが、この穴は安息角に保たれている
しかも、砂が湿ると安息角も変わるので、湿度に合わせて巣の傾斜を変えているというからすごい

ただ落ちてくる獲物待っているだけなので、時には長い間獲物が無い地獄の日々、だが3か月はなにも食べずに生きられる
これだけでも大変なのに更に、巣が汚れてしまうので成虫になるまでの2~4年間ほとんど糞をしない、便秘地獄だ
羽化して成虫になる時には、それまで溜めていた糞をまとめて外に出す
さぞ気分爽快だろう

シロハラ

2022-12-12 | 野鳥


もう年内に出会うのはダメかと思っていたシロハラがいた
アカハラに似ているが、赤味はなく腹が白っぽい褐色なのでシロハラになった

冬鳥
広島県内の中国山地で少数が繁殖している
林や農耕地 林縁などに居て、積雪の少ない地方で越冬する
冬の乾燥した雑木林で落ち葉をガサコソめくっていて、開けた場所にはあまり出てこない
落ち葉の下や土中からミミズ類や昆虫の幼虫などを採食し、秋から冬には木の実も食べる

雌雄ほぼ同色
オスは頭部と喉が灰褐色で、後頭からの上面は淡い茶褐色、下面は淡い枯草色で腹中央は白っぽい
メスは全体にオスより淡色
大きさは25cm

ウシハコベ

2022-12-11 | 樹木 草花


まだ咲いている、と言うべきか もう咲いているというべきか
ウシハコベが咲いていた
ハコベに比べて全体に大きいのを牛に例えた名前

ナデシコ科の越年草または多年草
花は3~10月に咲く
葉腋に白色の5弁花をつけるが、花弁が深く裂けるため10個あるように見える
花はハコベに似ているが、雌しべの花柱が5個有るので見分けやすい
他のハコベの仲間の花柱は3個

茎は地を這い、先は斜上して10~50cmになる、上部には腺毛があり節の部分は暗紫色になる
葉は卵形で、下部は有柄、上部は無柄で茎を抱く

キンケハラナガツチバチ

2022-12-10 | 虫類


ツワブキの花でキンケハラナガツチバチが食事中

ハチの仲間(ハチ目)はアリの仲間も含む、種類の多い昆虫で日本では4500種以上が知られ、未知のものも多いと言われている

キンケハラナガツチバチは秋に多いが、春にも見られることがあるので、一部が成虫越冬していると言われる
ツチバチ科のハチで、この仲間は巣を作らず、地面に潜ってコガネムシ類の幼虫に産卵する

大きさは2cm程で、オスはメスに比べて小さいが、触角は目立って長い
胴全体と腹の各節の後縁には、黄褐色の毛が密生する

アキアカネ

2022-12-09 | 虫類


アキアカネが翅を広げてひなたぼこ・・日本でポピュラーな赤とんぼで日本固有種
トンボは寒くなって来ると飛べなくなってしまうので、お日様で暖まろうと良く止まって陽を浴びる
効率よく温まるために長くて面積の大きい横腹が日光を浴びるように横向きに止まる
逆に夏の暑い時期は体温が上がり過ぎてしまうので、尻尾の先を真っ直ぐ立てて影を作り日光の当たる面積を最小限にする

初夏に羽化した成虫は、水辺を離れて近隣の山などに移動し、秋に舞い戻って産卵する習性がある
アキアカネの祖先は氷河時代に北方から日本やってきたと考えられ、暑さが苦手で高い山で避暑をしているらしい

舞い戻ったアキアカネは、午前中おつながりで水田などに飛来し、メスは腹先を水に打つように打水、打泥産卵を繰り返す


ムツキボシテントウ

2022-12-08 | 虫類


少ないテントウムシらしい、都心の公園に居た

黒い地に会合線沿いに3対6個の黄色の紋が並ぶ
上翅黒色部の外縁は波型で、側縁には達しない
大きさは4mmほどでかなり小さい

アカマツの林などを好む
松に付くアブラムシ類を食べる


カラスアゲハ幼虫

2022-12-07 | 虫類


コクサギの木に、11月の終わりころに出会ったカラスアゲハの幼虫
出遅れたのか随分と遅いお出ましだ
頭をそっと触ったらヌッとかま首風に持ち上げた
大きさは5cmほどあった

蛹で越冬して成虫は5月から9月まで見られる
幼虫は東京近郊では10月頃まで現れる
目玉模様が目立つが、眼状紋で蛇の目に似せて鳥から逃れる目的の模様
ホントの目は単眼で、下の方の先端の口の少し上にある
食草はコクサギ カラスザンショウ などミカン科植物

成虫は主に森林環境、渓流沿いや森林の周辺、都市公園でも見られる
日中やや高い所を敏速に飛翔し、ツツジ類 クサギ ネムノキなど各種の花を訪れる

アマチャヅル実

2022-12-06 | 樹木 草花


生の葉を噛むと、かすかな甘みがあるので、4月8日の花祭りの甘茶を作るアジサイの仲間のアマチャなぞらえた名前
朝鮮人参と同じ成分を含むので、アマチャヅル茶としてブームになったことがある

ウリ科のつる性の多年草
茎は長く伸び、巻きひげで他のものに巻き付く
葉は鳥足状複葉で、普通5小葉、小葉は鋸歯のある披針形~楕円形
花は8~9月に咲く
雌雄異株で、葉腋に5mm程の小さな黄緑色の花を総状につける
雄花は5mmほどで、花冠は5裂して先端は尾状に尖る

果実は液果で、7mm程の球形、熟すと黒緑色になる
萼や花冠の跡が環状に残っている

ミコアイサ

2022-12-05 | 野鳥


ミコアイサはオスの白い綺麗な色彩を巫女の衣装に例えたもの
アイサは秋早く(秋沙)に渡ってくる鳥、又は「秋去り」(秋去り冬が来る)からの転、などの説がある
愛称はパンダガモの名で親しまれている

カモ科の鳥で、アイサ類は日本では4種いる・・ミコアイサ ウミアイサ カワアイサ 希少種のコウライアイサ

冬鳥
北海道北部では少数が夏鳥で繁殖している
湖沼、河川、などに居て、河口や入り江にも入る
潜水して主に魚類や貝類 甲殻類などを捕る
アイサ類は潜水して魚を捕る生活に適応していて、嘴はカギ状で細く 縁には歯状突起がある

オスは全体に白く、目の周り 後頸 背などが黒い
メスは頭から後頸が茶褐色、喉から頸は白い
大きさ42cm

オオハクチョウ

2022-12-04 | 野鳥


ハクチョウはカモ科の鳥で、特に東北地方では昔から白鳥保護熱(信仰)の盛んな地域でしらとり様と崇められ「白鳥神社が」各所にある
オオハクチョウは日本に渡来する2種の内、大型のもの
それまで「くぐい」「はくてう」と呼ばれていたものが、明治時代の鳥類目録で正式にオオハクチョウになった

冬鳥
主に千島列島経由で北海道東部へ渡ったものが徐々に本州まで南下してくる
湖沼 内湾 広い河川や河口に居る
番と若鳥の家族で一緒に行動する
逆立ちの姿勢で水中に首を伸ばし、水草の茎や根を食べ、水田など陸では青草 落穂など植物質のものが多い

雌雄同色
嘴が黒と黄色で、コハクチョウと比べて黄色の部分が大きく、先が尖っている
体重が10kgにもなる大型の水鳥
大きさは140cm

タシギ

2022-12-03 | 野鳥


嘴の長いシギが枯草の中をうろついていた
俗にタシギ類4種と言われ、タシギとハリオシギ オオジシギ チュウジシギは似ていて識別は難しい

旅鳥
本州中部と主にそれより南では越冬している
水田 湿地 川原 干潟などに居る
主に夜間に活動するが、安全な場所では昼間でも活動する
採食はタシギ類の中で、最も水気のある所を好む
長い嘴を泥の中に差し込んでミミズ類 貝類 甲殻類 昆虫類の幼虫などを食べる

雌雄同色
タシギ類4種の識別の基準になる鳥
頭に黄白色の頭央線、眉斑、目の下の線、頬の線がある
背と肩羽は褐色で黒い斑がある
嘴は長く真っ直ぐに伸びる
大きさは26cm

タヒバリ

2022-12-02 | 野鳥


ヒバリに似た色彩で、冬枯れの田畑に多いのでタヒバリという
セキレイ科の鳥だが、普通はセキレイに含めないでタヒバリ類と言っている

冬鳥
東北地方の中部以南で越冬する
河原や海岸、農耕地などで見られ、開けた場所に多い
尾羽を上下に振りながら、水辺や水田などの草丈の低い所を歩き、昆虫類 クモ類 草の実などを食べる

雌雄同色
頭からの上面が灰褐色で不明瞭な縦斑がある
喉からの体下面は、汚白色か淡いパフ色で黒褐色の縦斑が目に付く
大きさは16cm