トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

キアシシギ

2023-08-16 | 野鳥

秋の渡りの始まりのキアシシギが見られた

脚の黄色いシギなのでキアシシギと言う

 

旅鳥

8月から10月にかけて普通に見られる

干潟、砂浜、岩場や水田などに居て、時には大きな群れで見られることもある

岸辺や浅い水辺で、昆虫類や甲殻類類を捕る

半開きの嘴を水につけて魚を追うこともある

 

雌雄同色

体の割には足が短めで黄色い

頭からの上面は褐色を帯びた灰色で、ボヤーッとしていて模様が無くみえる

顔からの下面は白く、顔から頸には灰褐色の縦斑、胸から脇腹には波状で灰褐色の横斑がある

嘴は真っすぐで、ピユーイピユーイと鳴く

大きさは25cm

 


トウバナ

2023-08-15 | 樹木 草花

花穂を塔に見立ててトウバナ(塔花)という

 

シソ科の田の畔や道端などやや湿った場所に生える多年草

茎は細く下部は地面を這い、上部は直立して20cm程になる

葉は対生で2cm程の柄がある卵形、縁には浅い鋸歯がある

茎の頂に花穂を出し、輪状に数段の花を多数付ける

 

花期は4~8月、約5mmの淡紅色の唇形花

花冠は上下2唇に分かれ、下唇は更に3裂する

雄しべ4個は斜上し2個が長く、葯は上唇の内側にぶら下がっているように見える

果実は4個の分果からなる

 


アオノリュウゼツラン

2023-08-14 | 樹木 草花

棘のある葉の形を,竜の舌に見立ててリュウゼツラン

リュウゼツランの母種なのだが、日本に入ってきたときに別の種にその名が付けられていたので、アオノリュウゼツランと名付けられた

 

葉は先が鋭く尖り、縁に刺を持つ厚い肉質で、大きなロゼットを作る

花は7~8月にロゼットの中心から「マスト」と呼ぶ背の高い花茎の先に、筒状に沢山つく

成長は遅く花を咲かせるまで日本では30~50年はかかる

しかも、開花結実後には枯れてしまう・・一回結実性と言う

種子以外でも、珠芽を形成したり、茎の根元からヒコバエを出したりしても増える

 

若い花茎をサトウキビのように利用したり、汁を集め甘味料として利用する

樹液を発酵させて蒸留酒も出来て、メキシコのお酒テキーラの材料でもある

葉からは繊維が採れ利用されている


クサギ

2023-08-13 | 樹木 草花

この暑い真っ盛りに、クサギの花が元気だ

枝や葉をちぎると強い臭気があるのでクサギ(臭木)という

 

クマツヅラ科の落葉小高木、高さ4~8m程になる

葉は対生し、葉身は8~15cmの三角状ハート形でほとんど全縁

裏面に、微小な腺点と少数の大きな腺点が見える

 

花は夏、7月下旬から9月にかけて咲く

枝先や上部の葉腋から集散花序を出し、芳香のある花を多数つける

花冠は5裂し、裂片は白色、1cm程の広卵形で平開する

雄しべ4個と花柱は花冠から3cm程突き出て、最初は雄しべが上向きに立ち花粉を出す

その後雄しべは下向きに垂れ下がり、下を向いていた花柱が上向きに立ち上がる

萼片は花の後も残り、5浅裂し星形に開き、濃赤色を帯びて中央に果実を乗せる

 

果実は核果で、10月過ぎに熟し深い藍色になり、4個の核が合着して球形になっている

藍色をした実が、紅色をした萼の上に乗り、赤黒効果でブローチのように見える

 

日干しした葉を煎じて飲むと、息切れ、頭痛、めまいなどの高血圧に伴う症状やリュウマチ、下痢に効果がある

また、煎じた液で患部を洗うと痔やはれものにも効果がある

若葉は美味しく食べられる・・嫌な臭いは茹でてしまうと消える

おひたし、各種あえ物、煮びたし、油いため等にするとよい


ユリズイセン

2023-08-12 | 樹木 草花

ユリズイセンの花が一株だけ残っていた

 

ユリズイセン科、または分類体系によりユリ科、ヒガンバナ科

ブラジル北部原産、世界で栽培され野生化している多年草

日本へは大正末期に渡来した

 

根は根塊を持ち、塊根は広がって行く

葉は緩く束生し、狭披針形~楕円状へら型の株と、幅の広い株がある

花は春~初夏に咲く

茎の先端部で花柄が分枝して、その先に散形花序を付ける

花は6cm程で、3~8個付き漏斗状

花被片は6個で赤~ワイン色、紫褐色の斑点があり先は帯緑色

雄しべ6個と、3裂する花柱があり、花柱は花被片より短い

 

果実は蒴果

楕円形で長さ1.3cm、先端は鈍く数個の刺のある尖りがある

中の種子は多数


オシロイバナ

2023-08-11 | 樹木 草花

道端にオシロイバナが咲いていた

子供の頃この花を採って、根元を良く吸った

ほのかに甘く懐かしい思い出

 

オシロイバナ科の多年草または一年草

根がイモ状になり、暖地では冬に地上部が枯れても地下部が残り、次の年に根から芽を出す

南アメリカ原産で、日本には江戸時代初めに渡来した

花が美しいので栽培されていたが野生化もしている

 

茎はよく枝分かれして灌木状となるが木質化はしない

花は夏から秋かけて咲き、赤、黄、白や絞り模様があり、同じ株で複数の色が咲くこともある

午後4時ころから夜間に開き、花筒が長いので口吻の長いスズメガが吸蜜し、送粉に係わる

花弁は無く、花弁に見えるのは萼で、基部は緑色に膨らんでいる

花の根元の緑色のもには総苞

 

花の後、萼は基部を残し脱落し、種子を1個含んだ果実が熟し、全体が黒い種子のようになる

種子には粉状の白い胚乳があり、おしろいの代わりに顔に塗って遊んだので、オシロイバナの名がついた

 

根を利尿、関節炎の生薬として利用している

葉は切り傷、たむしの治療に効果がある


マンネンタケ

2023-08-10 | キノコ

傘にニスを塗ったような光沢があり、乾燥させるといつまでも残るので「万年」の名が付いた

名前に反して、子実体は一年生で、自然状態では腐りやすい

栽培され霊芝の名で漢方に使われる

 

通年、コナラやシラカシなど広葉樹の根際や切り株上に発生する

傘は、幼時棍棒型から、先が開いて貝殻型になる

色は鮮黄色から赤褐色になり、ニス状の光沢がある

表面に凹凸があり、細い環紋が見える、肉は類白色から淡褐色の固い木質

 

管孔は短く柄に直生する、孔口は円形で極めて小さく、類白色から鮮黄色になる

柄は側生で細長く中実、色は濃褐色でニス状光沢があり、表面に凹凸がある


イロガワリ

2023-08-09 | キノコ

一見普通のキノコだが、切って白い肉が空気に触れると見る見るうちに濃い青藍色に変わる

色の変わるキノコはオニイグチ、イロガワリベニタケ、ハツタケ、トビチャチチタケその他結構ある

 

夏から秋にかけて、林内の地上に発生する中型のキノコ

傘は微毛に覆われ、オリーブ褐色~黒褐色になる

孔口は初め黄色で後に帯オリーブ黄色

柄は全面に細点を密布し、頂部は鮮黄色、下部は赤褐色

 

色の変化で毒々しく見えるが食べられる

 


ヒメカタショウロ

2023-08-08 | キノコ

キノコには見えない3cm程の丸いキノコ

ヒメカタショウロ(姫硬松露)と素敵っぽい名前が付いている

 

初夏から秋に各種林内、特に松の樹下に発生する

小型なキノコで類球形、基部は僅かに偽柄状で白い菌糸束をつける

始め外皮は淡黄褐色で細かい亀裂があるが、やがて褐色、亀甲状になって頂部が裂開し胞子が飛散する

断面は黒褐色

表面をこすると赤変する

 

有毒・・成熟時は黒っぽいが、幼時は白いのでホコリタケなどと誤食しないように注意が必要


イタチタケ

2023-08-07 | キノコ

傘の色がイタチの毛皮に似ているので付いた名前

同じように名の付いたキノコに、ムジナタケとかムササビタケなどある

 

夏から秋にかけて山林から庭園まで、広葉樹の切り株や枯れ木の根元の地上に生えるごく普通のキノコ

傘は鐘形から平らに開き径3~8cm、縁に白く見えるのは内皮膜の残片

ヒダは幅狭く密で柄に上生する、初めは白で、淡紫色から更に紫黒色になる

柄は中心生で、下方にやや太まり、中空

 

食べられる・水から煮出すと良いだしが出る


アオドウガネ

2023-08-06 | 虫類

背面は金属光沢のある緑色で、体の下部に一様に毛が生えているアオドウガネ

大きさは2cm程

コガネムシ科の甲虫で、6月から9月まで見られる

日本のコガネムシ科の仲間は約450種居る

体型は長楕円形で、植物食

 

平地から丘陵、広葉樹林で良く見られる

公園や庭などの広葉樹やサクラ類やアジサイ類の葉にも見られ、時に大発生し、葉を食害する

幼虫は植物の根を吸汁する

夜間活動性で、夏には灯火に誘われて街灯や家の中に飛んでくることもある


チョウトンボ

2023-08-05 | 虫類

透き通った翅のトンボが多いが、このトンボは藍色の金属光沢をしていて、体の割に翅が大きい

全長35mmほど

ヒラヒラ フワフワとチョウのような飛び方をする

 

挺水植物の茂る池や沼に居て、6月半ばから8月にかけて見られる

羽化は夜間に行われ、羽化後水域が近い林間に集まり、樹冠上や小空間を移動したりする

成熟すると水辺に戻り、パトロール飛翔を繰り返す

交尾は飛びながら短く行い、その後メスは単独で打水産卵をする


カブトムシ

2023-08-04 | 虫類

暑さのせいだろうか、カブトムシが大発生

一本の木の周りにに100~200匹も見られる木が何本もあった

樹液が多いのだろう、カブトムシを始めクワガタ、スズメバチ、ゴマダラチョウ、加えてカナブンなど甲虫の仲間も何種かいて大賑わい

 

カブトムシ:

イモムシ型の幼虫で越冬して、成虫は6~8月に見れる

卵は枯れて腐った木、堆肥などにも産み付けられ、10日ほどで孵り、1カ月して3齢(終齢)となりそのまま越冬する

春から活動を始め、長円形の部屋を作りその中で蛹になり、その後20日ほどで成虫になる

 

カブトムシの特徴は何といってもオスの大きな角

大きい角が頭に小さい角が胸にあり、体長は30~55mmで、体や角の大きさは幼虫時代の栄養状態が影響する

角は木の上では他のオスに出会って時に使う

相手の体の下に角を差し入れ持ち上げて投げ飛ばす

勝てばよい餌場を獲得し、メスと交尾することが出来る


メダイチドリ

2023-08-03 | 野鳥

チドリ類は一体にクリッと目が大きく見えるが、特に目が大きく見える鳥なのでメダイチドリ(目大千鳥)

前頭からの眉斑と過眼線に囲まれて、目がいまいち見にくい

 

旅鳥

秋の渡りでは、8~9月にの割合短い間にサッと来て去って行く

ただ群れで居たりして数は少なくはない

砂浜、干潟に多いが、河口、水田や湿地にも入る

シロチドリなどと混群を作っているものが多い

ゴカイ類を主に、貝類や甲殻類、昆虫類も捕る

ゴカイを砂の中から、切らないで上手に引っ張り出す

 

オスの夏羽は喉と額が白く、前頭は黒く太い黒色の過眼線に繋がる

頸側から胸は赤褐色で腹は白い

メスはオスよりも全体に淡色をしている

大きさは19cm


コムクドリ

2023-08-02 | 野鳥

小型のムクドリ類

オスの色彩はムクドリの仲間とは思えないほど上品に見える

 

夏鳥

4月頃本州中部以北に渡って来て、10月まで見られる

あまり地上には下りず、林内を枝移りして移動して、昆虫類や木の実などを採食する

営巣には樹洞やキツツキの古巣を利用するが、人家や巣箱に営巣することもある

オスは巣穴で囀り、メスを呼び近くにくると小声でそっと囀り、あの手この手で呼び入れる

オスは幾つもの巣穴で欲張るので、時に一夫二妻や三妻になることがある

オスは最初に雛が孵った巣にかかりきりになり、二番目の巣で孵ったヒナはメスが一人で育てるが力及ばず、雛が餓死することもあるという

 

オスは頭部が白く、耳羽後方は茶色い

上面は金属光沢のある紫、紺、黒色部分があり、白斑がある

下面は白っぽく、胸と脇腹は灰黒色

メスは頭からの上面が灰褐色で、体下面は淡いクリーム色

全長19cm