サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

ゆらぎ荘の幽奈さん 第34話「ストップ!!雲雀ちゃん!」 感想(週刊少年ジャンプ2016年45号)

2016-10-08 | ゆらぎ荘の幽奈さん
                                   
                              コガラシ、覚醒!?(でもちょっと格好良い←)











うーん、例えば
世界にはあなたより恵まれてない子が~、とか
あんなに苦しくても頑張ってる人と比べたらまだ自分は幸福だ~、とか
そういう類の言葉、、、というかメッセージが個人的には死ぬほど嫌いなんですよ
それは確かに事実だし、比べれば自分は十分幸福と言えるのかもしれない
でも、だからって今自分が抱えているジレンマまで消えて和らぐのか・・・って言われたらそうじゃないでしょう?
雲雀も正にそういう状況に陥っていて、客観的に考えれば里では十二分に実力者のポジションを築いてるんだけど
それでも狭霧にはずっと勝ててない、ずっと後塵を拝しているという事実は決して変わらない
それは贅沢でも欲深いのでもない、拭い切れない劣等感そのものなんですよ

だから、正直雲雀の気持ちも分かるんです
自分だってこんなに一生懸命頑張ってるのに決してそこには届かない悔しさも
自分が欲しかったものをあっさりと手にしている(ように見える)歯がゆさも・・・
個人的に彼女の想いに感情移入が出来てしまったんです
でも、コガラシくんだけは取られたくない、
コガラシくんだけは、どうしても自分を選んで欲しい、、、って渇望する気持ちもストレートに伝わって来て
そんな彼女の切実さに触れているだけでも個人的には堪らない話数に仕上がっていた、、、と感じました。

でもぶっちゃけ、
そこは確実に才能とかセンスの問題っていうか、
実力にしても人心掌握にしてもやっぱそこは上手い/下手がどうしようもなく分かれるもんですからね
正直努力だけで補える分量には確実に限界があるんじゃないか、って思います
それは現実のあれやこれに置き換えたって同じじゃないですか?
だからこそ、雲雀の心情吐露にも共感が出来た節もあったというか、
結構「ギリギリの心情の人」を巧く描けてたんじゃないか、って想いもあります
分身の術を遣ってまで、大人数で追い詰めてまでコガラシを奪い去ろうとした雲雀、
しかしそこには拭い切れない劣等感と切実過ぎる想いが重なっての事・・・という事で
愚行っちゃあ愚行だとは思うんですけど、それでもどこかでシンパシーを感じざるを得ない作劇でもあったと(個人的には)感じました
恐らく、純粋にコガラシの事が好き。って感情もあったんだと思いますけどね。
ほら、なんか雲雀にとって質の良いお兄さん、的なポジションですし(笑



狭霧はん、うかうかしてられまへんで~(うらら風)


そこでコガラシが取った行動は、
説教するでもなく矯正させる訳でもなく、
ただただ「最後まで彼氏役を全うする」という事でした
決してSEXはしないけど、それでも今日一日だけは全力で雲雀の彼氏を演じる
せめて彼氏のまま過ごさせてあげる・・・という顛末でまたもコガラシの男気が炸裂してましたね
えっちぃ場面を狭霧に見られていつものように必死に弁解するのではなく、
「俺らのアバンチュール」という言葉を遣ってあくまで彼氏彼女だから!って体で逃げ去って連れ去っていった
これは雲雀も相当嬉しかったんじゃないですかね セリフではなく表情で語らせる演出も粋だったと思います
彼女の心情を想像するだけでこちら側までも嬉しくなってくる作劇が実に見事だったかと

例え、
焦りと劣等感が産んだ苦し紛れの求愛だったとしても
ここまで真摯に尽くしてくれたらその気持ちが本物に変わっていく可能性も高い
つーか、もう既に本物化しちゃってると思うけど(笑
子供じみた拙いお願いを、
最後まで守り通してくれたコガラシの男気
正直自分が雲雀だったとしても「いいな。」って思ってたと思います
そんなコガラシの誠実さに貫かれた雲雀ちゃんの「今後」にも大いに期待したいですね
彼女をきっかけに、狭霧はんにも多少は火が点くかな?と考えると二重にワクワクして来ますね(笑

「雲雀が貰っちゃうからね」のシーンの雲雀はめちゃくちゃに可愛くて個人的に参ってしまいました・・・笑
これぞ少年誌のラブコメの醍醐味だな!って感じの顛末で正直最高に上手く着地が決まったな。と感じています
狭霧の焦ってる?感じの紅潮した表情も良かったですし、これで狭霧が多少素直になってくれる下地も作れて色々な意味で巧いシリーズでした
紅潮コガラシもイケメン風コガラシも見れたし(笑)。いちコガラシファンとしても大満足でしたね
コガラシになら抱かれてもいいな



ここからは個人的な話。
自分が死ぬほど欲しいものや願ってるものを手に入れて、
手に入れてるのにさほど嬉しがってもなかったり不満げな様を見ていると
じゃあ自分は何なんだ?って気分にもなって来ちゃうんですよね
だから、雲雀の心情吐露にはこれ以上なく共感出来たし、
ラブコメ好きでなかったとしても
今週のこういうテーマは結構シンパシー感じれる人いっぱいいるんじゃないかなあ・・・って思いました
呑子さんの大人なエピソードといい、こゆずの成長を促すエピソードといい、テーマ性と官能を両立させるのがミウラさんは相当上手いな。って感じましたね
いつか、雲雀が狭霧並に活躍してみんなに認められるエピソードも是非拝んでみたいです。
今週も素晴らしい回だったのできっちりアンケも投函、是非巻頭を獲って欲しい。と心から思える漫画の一つ、ですね。












超可愛くてときめいた・・・笑
ロケットダイブ不可避だね
あと、感想の中で二週続けて「ストップ!雲雀ちゃん」ってネタを遣ってたら
今週のタイトルが正にそれだったのでちょっと笑いました(笑
ジャンプで、ラブコメでひばりって言ったらやっぱアレだよねえ。


単行本3巻の感想も書いたので、よろしく!
ゆらぎ荘の幽奈さん 3巻/ミウラタダヒロ
個人的に仲居さんの単独回と蓮華さまの話数が入ってるだけでも「買い」な一冊です。