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【君がいるだけで】荻野純「あやうく疎遠」 感想(Lガールズ02より)

2016-10-11 | 荻野純
                                     
                               誰かの期待に応え続けるのはとても苦しい事。









特に、いちいち称賛されたり「頑張ったね。」って言われたりしてんならまだいいんですけど
いつの間にかそれが、結果を出すのが、もしくは頑張り切るのが“当たり前”とされてしまうと
一体何の為に頑張ってるのかもよく分からなくなりますよね。


だからこそ、側に一緒にいていつでも励ましてくれたり自分の苦悩を聴いてくれる「大好きな人」が必要なんです
人は所詮一人、分かり合えない・・・と言ってみたってどこかでそれにも限界が来てしまう
ぶっちゃけ自分の為だけに、期待に応える為だけに頑張るのはとてもしんどい事です
でも、大好きな人がいれば、大好きなあなたがいれば、もう大丈夫。
いつだって私は頑張れる、、、という心情に辿り着いた
そんな「人」をきっかけとした物語の結実がとても感慨深くて素敵な作品だったと思います。

何よりも、疲れきってしんどくて、自棄的になっているキャラを決して責めない作劇が(前の記事で書いた新作もそうですが)
個人的にはとても心地良くて、一旦ダメになっても、自分なりに答えを見つけて、また立ち上がれば良い・・・というある種のメッセージ及び美意識に感じられて
かなり好み、、、というか、距離感の取れた作風になってて素敵だと感じられるんですよね
そこで無理して頑張るんじゃなくて、
一旦立ち止まっても良いし
逃げても良い
注ぎ過ぎたコップはどんどん水が溢れていくし、
入れ過ぎた袋はどんどん中身が破れていく
そうなる前に、ちゃんと自分の中で折り合いだったり、或いは取捨選択や、どうにかしてそのコップや袋を大きくする方法に辿り着いたり・・・
そういう事が重要なんじゃないかな。と本作を読んでそんな事を考えました
学校をサボるのはイケない事で、正しくはない行為でしょう
でも、世の中正しい事だけが正しい、って訳でもない。
そんな正しくない行為の中で、
彼女は大切な人の存在をしっかりと受け止める事が出来、確かな愛を手に入れて
また一歩先へ進む事が出来た訳で、要するに「正しくない事」に救われた訳なんですよね
当初はアンニュイで本当の笑顔が見当たらなかった彼女が、
沙紀と再会して本当の笑顔を取り戻して行く、
そして、
最後はまた前向きに今を生きれるようになった顛末はとてもドラマティックで清々しいものでした
恋愛漫画としても最高にニヤニヤ出来るクオリティになってると思いますので、是非こちらも触れて欲しい一作であります。



またこの表情がエロくていいですね・・・笑



ドキドキしてるのは主に美穂だけで、
沙紀は主導権を握るキャラ、、、と思いきや
そんな沙紀も内心バクバクだった。。という描写が入ってるのがさり気に秀逸だったかと思います
やっぱり、恋愛はお互い余裕がそんなに無い方が観ていて楽しいし、両方切実な方が素直に感情移入出来る
そんな沙紀のドキドキや紅潮顔をきちんと描いてくれたのも良質な百合作品・・・という感触で良かったかと思います
沙紀のストレートな笑顔を見て、それまでの悩みが吹っ切れたかのように連られて笑顔になる美穂のシーンもほっこり出来ましたし、
そういうシーン毎の細かい演出も冴えててよく作り込んであるこだわりある漫画に仕上がっています

何より、繰り返しになりますが
「大好きな人がいるから私は頑張れる」
「大好きなあなたがいるから私はもう大丈夫」

そんな甘々でありながら、キャラの成長にも似た変化を魅せて終わるエンディングが本当にグッと来ますね
キャラの想いも、心情も、愛もストレートに伝わって来て相当にニヤニヤ出来る作品でした
行為のシーンは勿論いちゃラブど真ん中で(笑
かつ巨乳責めな感じに仕上がってるので
ガンマのミユキが好きならかなり良い感じに読めるんじゃないでしょうか
積極的にアタックする子と、タジタジしつつも受け入れる子、、、という組み合わせも(荻野さんの作品的に)新鮮で良かったんじゃないかと思う
純愛そのもの!って印象なので純愛系の百合が好きならきっと気に入ってくれるのでは。。。って思います。









沙紀ちゃんは子犬みたいな娘で本当にお気に入りです・・・笑
だからセックスの時も色々舐めまわしてたんでしょうね!(笑顔)
にしてもLガールズって修正薄くてしゅごい・・・