12月23日に中山競馬場で有馬記念が行われる。10日前と少し気の早い話だが、過去のレースを参考に今年の有馬記念のヒントとなるデータを紹介したいと思う。
12月23日は国民の祝日「天皇誕生日」である。過去、天皇誕生日に行われた有馬記念は以下の3レースである。
① オグリキャップ奇跡の復活? (1990年 平成2年)
この年の秋、オグリキャップは不調にあえいでいた。天皇賞(秋)ではヤエノムテキの6着、ジャパンカップでは、ベタールースンアップの11着に敗れ、限界説もささやかれたが、武豊騎手を背にラストランの有馬記念で、メジロライアン・ホワイトストーンらを抑え、劇的な勝利を飾った。
② 合言葉は9・11? マンハッタンカフェ (2001年 平成13年)
この年は9・11が起きた年であった。それ故かはわからないが、3歳馬マンハッタンカフェが歴戦の古馬を抑えて優勝し、2着にも最低人気のアメリカンボスが粘りこみ馬連は48,650円と大波乱になった。
③ 中山巧者? マツリダゴッホ (2007年 平成19年)
この年はマツリダゴッホがダイワスカーレット・ダイワメジャーの兄妹を抑え、単勝52.3倍の穴になった。マツリダゴッホはその後もオールカマー(G2)を2勝(トータルで3連覇)、日経賞(G2)を勝つなど無類の中山巧者ぶりを発揮したが、有馬記念では馬券の対象に絡むことなく終わっている。
≪データ上の注目点≫
Ⅰ.3歳馬に注意
12月23日に有馬記念が行われたのは、上記の3回を含めてトータルで6回だが、いずれも3歳馬が3着以内に入線している。
あまりに記録の古い2回分は省略するが、1984年(シンボリルドルフ 1着)、1990年(メジロライアン 2着、ホワイトストーン 3着)、2001年(マンハッタンカフェ 1着)、2007年(ダイワスカーレット 2着)と3歳馬が活躍している。
今年も3歳馬に期待です。
Ⅱ.何故か4枠
現行の8枠制になってから、12月23日に有馬記念が行われたのは4回だが、1984年 4→7 (1着 シンボリルドルフ 4枠)、1990年 3←4 (1着 オグリキャップ 4枠)、2001年 1←4 (1着 マンハッタンカフェ 4枠)、2007年 2→4 (2着 ダイワスカーレット 4枠)といずれも4枠の馬が連対している。
4枠に何が入るか期待して見ましょう。
Ⅲ.天皇賞好走馬は不振
天皇誕生日に行われるにもかかわらず、天皇賞(秋)の勝ち馬は1990年(ヤエノムテキ 6着)、2001年(アグネスデジタル 不出走)、2007年(メイショウサムソン 8着)といずれも馬券の対象になっていない。
過去3回の馬券の対象になった古馬はオグリキャップ(1990年)、マツリダゴッホ・ダイワメメジャー(2007年)だが、いずれもその年の天皇賞(秋)では電光掲示板を外している馬が有馬記念で巻き返している。
また、その年のジャパンカップの好走馬も不振で、オグリキャップ(1990年)、アメリカンボス・トゥザヴィクトリー(2001年)はその年のジャパンカップでは電光掲示板を外している。
古馬に関しては、一定の傾向があり、①その年の天皇賞(秋)もしくはジャパンカップに出走している、②その年の天皇賞(秋)もしくはジャパンカップで5着以内に入線していない の両方を満たした馬のみが馬券の対象になっている。
今年は、天覧競馬が行われたので、例年とは傾向が違うかもしれないが、過去3回と同じく、ジャパンカップ優勝馬が有馬記念不出走なだけに・・・ 果たしてどうでしょうか?