王さまと炭やき/世界の美しい話/大石 真編/偕成社/1971年初版
小学生向きシリーズのフランスの話です。
“しらみ”を育てて、その皮の正体を当てさせる話は、ヨーロッパの民話に使われている(解説から)とありますが、これまで読んだ中ではしらみがでてくる話にふれたことがありません。
王さまが、おひめさまの髪のなかにいた、“しらみ”を大事に飼わせ、かぼちゃほどの大きさ!になるとそのカワでマフをこしらえさせ、この正体を当てた者を婿にするという出だし。
おおぜいの人が、マフの皮の正体を当てようとするが、だれもあてることができません。
このおひめさまは、貧乏貴族の男といいなかだったが、王さまとそりがあわないでいます。
そこに炭焼きにばけた貧乏貴族がやってきます。
しらみがかぼちゃほどの大きさになり、さらにそのカワでマフを作るという展開ですが、はじめて読むとびっくりします。
どんなところでもあっというまに目的地に着いたり、天までのぼっていくというのは、何度も読んだりしているので、驚かないが、“しらみ”がとてつもなく大きくなるとは・・・・・。