語りつぐ人びと アフリカの民話/守野庸雄 中島久・訳/福音館文庫/2004年初版
昔話はキャラクターだけではなく物語の背景に興味津々なものも多い。
墓馬というのも聞いたことがありませんが・・・。
夜、男が畑の湧き井戸の水路をとじた石をどけて、畑に水やりをすると、そこにいた子羊がどんどん大きくなり、馬に姿を変えると、男はねあげ、はねあげ、男を墓穴に引きずりこんでしまいます。
村の人びとと家族が男を探すにいきますが、湧き井戸のところいた子羊が馬に変わって、男の妻を引きずりこんでしまいます。
それから、妻は自分も墓馬になって、村の人をとらえて食うようになってしまいます。
これから夜、畑に水やりはしなくなったという短い話です。
ところでベルベル人といっても、すぐにどこに住んでいるかうかんできませんが、モロッコといえばわかりやすいかも。
夜、畑に水をやるというのは普通では考えられないのですが、こういう話があるというのは、夜も水やりをしたことがあったのかもしれません。