どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

男と墓馬・・ベルベルの人びとの話

2016年10月03日 | 昔話(アフリカ)

    語りつぐ人びと アフリカの民話/守野庸雄 中島久・訳/福音館文庫/2004年初版


 昔話はキャラクターだけではなく物語の背景に興味津々なものも多い。

 墓馬というのも聞いたことがありませんが・・・。

 夜、男が畑の湧き井戸の水路をとじた石をどけて、畑に水やりをすると、そこにいた子羊がどんどん大きくなり、馬に姿を変えると、男はねあげ、はねあげ、男を墓穴に引きずりこんでしまいます。

 村の人びとと家族が男を探すにいきますが、湧き井戸のところいた子羊が馬に変わって、男の妻を引きずりこんでしまいます。

 それから、妻は自分も墓馬になって、村の人をとらえて食うようになってしまいます。

これから夜、畑に水やりはしなくなったという短い話です。

 ところでベルベル人といっても、すぐにどこに住んでいるかうかんできませんが、モロッコといえばわかりやすいかも。

 夜、畑に水をやるというのは普通では考えられないのですが、こういう話があるというのは、夜も水やりをしたことがあったのかもしれません。