子どもに贈る昔ばなし5 千葉わらい/再話・南総昔ばなし大学再話コース 小澤俊夫・編・監修/小澤昔ばなし研究所
正直者の母親と息子の話。
ラマダーン月の15日の真夜中に三つのねがいごとを口にだしていえば,神さまが必ずかなえてくださるというので、母親は
「神さま、どうかわたしの息子の頭を大きくしてください」とねがうと、息子の頭はあっという間に、大なべぐらいの大きさに。
びっくりした母親は
「神さま、この子の頭を小さくしてください」とおねがいごとをすると、今度はあわつぶほどの大きさに。
たまげた母親は、三番目のおねがいごとをします。
「神さま、どうぞ、息子の頭をもとにもどしてください」
息子の頭はたちまち、ちゃんともとにもどります。
母親がどうして息子の頭を大きくしてくれと、ねがいごとをしたのかはわかりません。もしかすると賢くなるようにお願いしたかったのかも。
この原話は(世界のメルヘェン図書館5 ソビエト南部のはなし 火の馬 ぎょうせい発行 1981年)ですが、ソビエトとあって、何か時代を感じます。わずか?35年前のことです。