こさとし からだの本 3/むしばミュータンスのぼうけん/童心社/1976年
かこさとしさんの絵本で一番印象に残っているものの一つです。
子どもが小さいころ読んであげたものが手元にあり、あらためて読みました。
何ページにもわたって歯が虫歯になっていく様子がじつにリアル。
100人の子どもの歯はどうやらみんな虫歯だらけ。虫歯のない子を見つけるのも大変。
ミュータンスが
わたしたちの ために 歯を磨いたり しないように
あまい おかしを むしゃむしゃ たべて わがまま いって
はやく むしばだらけに なって くれたまえ
と よろこんでいるのを みたら きっと 子どもも なにくそ と ちゃんと 歯磨きをしてくれそうですよ。
「歯磨きをしないと虫歯になるよ!」と 脅かすより よっぽど説得力があります。
大人になって、歯を失って改めて考えさせてくれました。
かこさとしからだのほん5 はしれますか・とべますか/かこさとし/童心社/1977年
みなさんは あるけますか?
とはじまり、あるくこと、はしることにふれて
はしったりするためには こどものとき、おにごっこや なわとびをなどをして ひろい ところで たのしく おもいきり あそぶことが やくだちます
と むすんでいます。
あるくでは
あしが うちがわを むいて いては だめ
そとがわを むいているのも だめ
あるく はばが ひろすぎる
と ひとつひとつ ゆっくりと 語りかけるように 展開していきます。
走ることについては考えても、歩くことについては、あらためて考えることはないので、めからうろこが落ちる感じです。
子どもの外遊びが少なくなり、出かけるときも車が多くなっているいま、あらためて歩くことを 考えたいものです。