ごめんなさい! だいじょうぶ!/ルイス・ストポドキン・作 こみや ゆう/出版ワークス/2020年
ウィリー・ホワイトは4歳の男の子。
ドアを とおるとき ひとを おしのけてしまっても、人の足を うっかり ふんづけてしまっても、コップを たおして 牛乳を こぼしてしまっても「ごめんなさい」と言いません。
でも、ウィリーのまわりの人たちは、みんな やさしくて しんせつで、れいぎただしいひとばかり。
ある日ウィリーが木に登っていると、おまわりさんがやってきて、「おっとっと。ウィリーくん、そこは あぶないよ。おりなさい」といいました。
ウイリーくんが 木から おりて だまっているとおまわりさんは いいました。「きみは『ごめんなさい』が 言えるかな? 『ごめんなさい』って言うと、相手は『だいじょうぶだよ』って言ってくれて、お互いがいい気持ちになれるんだよ」
そこでウィリーくんは、あいてに「だいじょうぶだよ」と、いってもらいたくて「ごめんなさい」を言ってみることに しました。
最初のあいては、ちょうちょ、コガネムシを ふみつけようとして、ねこにも いぬにも とりにも うまにも かえるにも。でも、どうぶつたちは だまったままで「だいじょうぶ」と言ってくれません。
こんどは いえの まえを ゆきかう ひとたちにも 言ってみました。するとみんなは「だいじょうぶだよ! ウィリーくん」と返事をしてくれたのです。
それからウィリーくんは、ひとに しんせつにしたり ひとを おもいやったりすることが、とっても たのしく なりました。
はじめから、悪い子というのはどこにもいません。まわりの人が、うまく声をかけてあげることでしょうか。ただ、いつでもいいということはなく、タイミングが大切でしょうか。
原著は50年以上も前で、絵も空白がうまくいかされています。