もみのき そのみを かざりなさい/五味太郎/KEC中央出版/2020年
季節はずれですが、クリスマス・イブをむかえる準備でしょうか。
白い地に四角な窓枠のような構図。シンプルな絵が続きます。最初のページの枠は青一色、最後のページの枠は緑一色。
夜空にはポチンと星、船が飛んで、サメが泳いで、花が一凛、・・・・
「みち こころみなさい」
「きつね うらみなさい」
「いえ たびにでなさい」
「にわとり かえりみなさい」
「うし まなびなさい」
・・・・・
命令口調。だれが、だれに 命令しているか?。
「ピアノ みみをすませなさい」というのは、ピアノにいっているようでもあり、ピアノに「耳をすませなせなさい」といっているようでもあり。
ただ、最後のほうは
「もみのき そのみを かざりなさい」
「ろうそく ゆれなさい」
「くつした まちなさい」
「こども いのりなさい」
「あした ほがらかに めざめなさい」
と、クリスマス・イブの雰囲気。
短い含蓄のある言葉。
クリスマスは、家族で過ごし、その中でプレゼントをもらったりというイメージがありますが、本来は、祈りの日であるのでしょう。