かっぱのてがみ/さねとうあきら・文 片山健・画/教育画劇/1998年
漁師のぎへいさんが、かわいいこどもにたのまれて、手紙をくろう岩に届けに行きます。
気軽に引き受けたぎへいさんでしたが、手紙をのぞいてみて、びっくり。何もかいていません。
ぎへいさんは、河童が書いた字は人間の目には見えず、ただの白い紙に見えるというのをきいていました。
川の水につけてみると、くろぐろとあやしい文字が浮かび出ます。
”この ひとは かわでは くえん うみで くえ。”
くわれちゃたまらんと、ぎへいさんはおおあわてで、かぼちゃの茎をちぎって、その汁で手紙を書き替えます。
”この ひとは かわで おせわになった。うみで おれい してくれ。”
くろう岩という大岩のところで、「ほーい、くろべえどん、くろべえどん くろべえどん」と三回呼ぶと、でてきたのは、わかめをすっぽりかぶった大男。
手紙を渡すと・・・。
手紙を書き替えるというのは外国の昔話に多いパターンですが、日本のものではあまりみたことがありません。
くろべえどんとは何者なのか、はじめにでてくるこどもは、くろべえどんの子ども?
河童の手紙のはずが、河童があまりでてこないのは?
河童というキャラクターは、日本だけのものでしょうか?。
裏表紙に、果報は寝て待てと言わんばかりに ぎへいさんが寝転んでいます。そして船には、たくさんの魚が、まるで自分から飛び込んでいます。
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