あまがえるのぼうけん/作・たてのひろし 絵・かわしまはるこ/世界文化社/2021年
あまがえるのラッタ、チモ、アルノ―は遠くの森にいってみることに。
まずは小さな虫をぱくぱく食べて腹ごしらえ。
葉っぱをかぶり、おおはしゃぎ。
大きな木に虫がいっぱいいて 蜜をすっていました。そこへ おおきなすずめばちが わりこんでくると 虫たちの 大喧嘩がはじまりました。
地面に降りると、やぶきりが とびかかってきました。そのとき、大きなヒキガエルが やぶきりを まるのみし さらに アルノーが 食べられそうになります。ぎりぎりで逃げおえた三匹。
木に登ると、目の前には 見事な夕焼け。お腹がすいて、蜜ができてる木で 小さな虫をたべていると こんどは あおばずくが・・。
あおばずくからも逃げおえ くたくたの三匹は、木のうろを見つけて もぐりこみ 深い眠りに おちていきました。
かえるが 小さな虫をたべ、そのかえるを ねらう 生き物がいて 自然の中で生きていくのは あるいみ冒険の連続。
梅雨の便りが聞こえてきますが、この時期に読みたい絵本です。かえると水は切り離せないと思っていたら、畑に小さなかえるが いたりして どこからと疑問がわきました。かえるはどのくらいの距離を移動するのか知りたいところ。
ラッタ、チモ、アルノーの性格が いまひとつなのが 残念。ただ、おおきく描かれたリアルな木、ひきがえる、あおばずくが 圧巻です。
「生きるために逃げたり、隠れたりすることは卑怯でも臆病でもない」というメッセージも明快です。