どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

いたずらのすきな けんちくか

2024年11月12日 | 絵本(日本)

 

   いたずらのすきな けんちくか/原作・安藤忠雄 はたこうしろう・絵/小学館/2020年



 建築家安藤忠雄氏が設計し、大阪市に寄贈した2020年7月オープンの大阪「こども本の森 中之島」が舞台。

 小学生の兄と妹が、安藤さんらしき人に案内され、こども本の森を探検していきます。高ーい高ーい本棚にびっくりし、ふしぎな部屋にゆかいなきもちになったり。おじさんが?建築家の仕事を説明し、「たてものに いたずらをしこむ」というのにとまどったり。こんなふたりに、上海保利大劇院(オペラホール)、半山半島美術館+劇場」(計画案)、ベネッセハウス(ホテル・美術館)、光の教会ほかの建築を紹介していきます。

 雨の日に、傘をさしてあるく家をつくったこともあるという。

 「便利じゃないもの。いっけん むだにおもえるもの。すぐには こたえが わからないもの。そういうものが じつはいちばん おもしろい。」という安藤氏。

 建築家になりたいとおもったが、大学に行くお金と勉強が足りなくて独学で建築家になったという最後のメッセージにもひかれました。何をどう勉強するか、というところから自分で考え、自分で決めて行動する訓練ができたこと。   あれはだめ、これはいい、といったきまりごとをおぼえることよりも、「何をつくろうか」と考える自由な心や、「これがつくりたい」という気持ちの強さのほうが大切というのは、ほかのことにも言えそうです。

 

 気になるのは、本棚の高さ。高すぎて、子どもの手に届かず、手軽にふれることができないこと。HPをみると、5段目から上に陳列してある本は取れないように固定してあり、いちばん下の段に同じ本をまとめて置いてあるというのですが、使い勝手が悪そう。

 同館名誉館長は京都大学IPS細胞研究所の山中伸弥氏です。


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