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先月の岩手県住田町ツアーでは、赤金鉱山跡、栗木製鉄所跡を見て、次に向かったのが、今回の目的地、住田町民俗資料館でした。隣の上有住公民館で入館料220円を支払います。資料館の建物は、上住有小学校の旧校舎を昭和60年(1985)に移築、再利用したもので、元々は昭和3年(1928)に出来た建物で、平成31年(2018)に国の登録有形文化財に指定されています。
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内部は元教室を使って、地域の産金資料、佐藤霊峰、信仰、郷土芸能、産業・農業などの展示がありますが、もちろんじっくり見たのは産金資料です。この周辺には多くの鉱山がかつてあり、川の多くは砂金の採取場となっていた地域。地元ならではの資料があり、中でも清水沢鉱山という小さな鉱山に関しては、その鉱山の所有者の方からの寄贈があったと見えて、山元で使用されていた搗鉱機(とうこうき)という、鉱石を細かく粉砕する機械が復元展示されていました。
この機械は大資本の近代的鉱山ではほとんど使用されておらず、小規模鉱山ならではの装置とも云え、鉱業権者が個人で街とも近い関係であったことが伺えます。
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と、興味を持っている人には見られるものですが、興味のない観光客にとっては、サラッと見て何?という感じの展示内容だった気がします。ここに行くなら、せっかくですので事前にある程度の勉強をしていくと、よりここが楽しめそうです。気が付いたら、1時間以上、ここにいました。
のち