医療冷凍庫で最大2週間 ワクチン、保管容易に
米製薬大手ファイザーは1日、新型コロナウイルスのワクチンを、日本でも零下15~25度の一般的な医療用冷凍庫で最大2週間保管できるようになったと発表した。国の審査機関が認め、添付文書を改訂した。1日から適用される。これまでは特殊な冷凍庫を使って零下60~80度の超低温での保管が必要だったが、今後は医療機関などでの管理が容易になることが期待される。
ファイザーは、零下20度前後でも2週間以内ならワクチンの質は保たれるとしており、米食品医薬品局(FDA)は既に認めている。日本でも同様のデータが提出された。厚生労働省予防接種室の担当者は「保管の選択肢が増えた。各施設での取り扱い方がどう変わるのかを検討して、自治体に示したい」と話す。
国内では、零下75度で保管できる超低温の冷凍庫を全国1万カ所の大きな病院や市町村が用意した会場に配備する。これらの会場からワクチンの配分を受ける診療所などに超低温の冷凍庫がなくても、一般的な医療用冷凍庫があれば2週間は保管ができるようになる。
ドライアイスを入れた保冷ボックスだと10日間、一度解凍すると5日間の保管が限度なので、施設によってはこれまでより保管期間が伸び、余裕を持って接種を進められる。