医薬品医療機器総合機構(PMDA)は9月2日、フクダ電子の「汎用人工呼吸器」(商品名:サーボベンチレータSERVO-air)約3100台の自主改修情報(クラスII)を発表した。当該製品で呼吸システムの誤作動が発生する可能性が判明したことと、最新規格適合のためホイールベースに注意ラベルを貼るための措置で、回収作業は2022年8月31日より実施している。
回収対象となったのは、2016年4月22日‐22年8月1日に出荷された計3106台。当該製品において、呼吸システムのソフトウェアの誤作動によりテクニカルアラーム(アラーム音とメッセージの表示)が発生し、換気を停止する可能性があることが判明した。また、最新の垂直加重規格(IEC 60601-1 §9.4.2.3 b)に適合するためには、ホイールベースを踏まないようにホイールベース部(4ヵ所)に注意ラベルを貼付する必要がある。そのため同社では、当該製品の自主改修を実施することを決めた。納入先はすべて把握しているという。
ソフトウェアの誤作動が発生した場合、安全弁と呼気弁を開放しアラームが発生するため、すぐに気付くことができる。ホイールベースを踏み機器が転倒した場合も、その場で気付くことができる。当該製品は医療従事者の監視下で使用され、問題が発生しても適切に対処できることから、フクダ電子では重篤な健康被害に至る可能性はないと考えている。回収開始時点までに、同社ではこの問題における健康被害の報告は受けていないという。