様々な園芸サイトや書き込みには「葉水」というものがやたらと出てくるが、葉水は本当に必要なものなのだろうか?。
ちなみに、私は「強いて必要ない」と思っているし、低温期の葉水は「害になる可能性が高い」と思っています。
なので、1年を通して屋内に置いてある植物だって、そのほとんどは葉水などしていません。
そもそも、「葉水」は何のためにするものあのだろうか?。
葉水の必要性。
これを明確に説明できる人はどこにいるのか。
正直な話、「本やネットに書いてあるから」といって「何となくやっている」という人も多いのでは?。
ちなみに、ネット社会になる前はかなり詳しく書いていたケースもあるのだが、ネット社会になると長い文章が嫌われるようになり、一部分だけが強調されることも多くなり、「葉水にはデメリットもある」ということは無視されがちに。
現実の話、葉水はどこでもできる作業ではありません。
普通の室内ですると・・・・。
周囲は水浸しになるので、濡れても大丈夫な場所でしないといけない。
となると、鉢の移動が必要になるが、鉢数が少ないなら何とかなるだろうが、鉢数が多いととてもできる相談ではない。
つまり、最近は少数の鉢しか持っていない人が多く、それでこんな問題も起きるのだろう。
葉水は「乾燥予防」の目的で行う人も多いと思うが、温度が高い時期はいいが、15度以下になるようならしないほうがいいのだが・・・・。
10度以下だとさらに危険が伴うが。
そう、気温が低い時期だと、葉水が引き金となって「低温障害」を起こすことも多いので。
繰り返しになるが、私は鉢数も多いので「葉水はしたくてもできない」という状況ではあるが、それで問題が起きることはありません。
2025.01.08.
追記です。
相も変わらない話ではあるが、ある質問サイトで葉水による問題発生に関する質問があったが、回答者の誰一人として「低温時の葉水の害」には全く触れようとはしないのである。
質問文をよく読んでいれば「低温障害」であることもわかるはずが、それにすら気が付かない。
とまあ、いくら私がここで書いてみたところで、私のブログなど見る人はほんのわずかです。
閲覧者もごくまれに2000人を超えたことはあるが、今のSNSの動画サイトなどだと「万単位」どころか、「100万人」「1000万人」なんてこともあるくらい多くの人が見ているのだから、「多勢に無勢」どころの話ではなく、「月とスッポン」「天と地」ほどの差があるので、これからも低温時の葉水で泣く人は続出するだろう。
さらに、メタも「ファクトチェック」を廃止するとのことだから、これからますますいい加減な話が蔓延するだろう。
あれれ〜目から鱗が落ちた思いです〜
良かれと思って(帰宅後)せっせと葉水していましたが、アロカシアの葉っぱの裏を見ると水が染みちゃっててちょっと迷ってたところでした。
神経質にやる必要がないんですね。なんだかホッとしました。
ありがとうございます😊
正直、ネット社会になる前は葉水などする人は少なく、寒い時期の危険性も広く認識されていたんだよ。
って言うか、かつては室内栽培をする人は少なく、住宅事情の変化で室内栽培が増え、それとともに葉水に関する話も増加。
その原因は「スマホの普及」だろうね。
スマホがなかったころは情報の発信も簡単ではなかったが、スマホだと誰でも簡単にできるので、ど素人たちが盛んに発信を始め、それをまねする人が続出し、なんとも困ったことになったんだよ。
「鉢底石」も同じだからね。
ある程度、生物基礎を習っていれば、意味が無い事は解ると思います。
植物の葉はクチクラ層に覆われていて、それによって蒸発を防いでいます。
葉による吸水は、植物が余程萎れた状態で無ければならず、その状態であっても葉水で萎れを回復することは出来ません。
植物は根から水を吸い上げてますので、1日10回しても葉水なんかでは吸水、乾燥防止、光合成速度促進と言った効果は全く得られないと思いますね。
多くの植物は幹や枝葉からの吸水をするのだが、吸水量の多い植物だと、その分だけ蒸散も多くなるので、する意味はなくなってしまう。
さらに、霧吹きですると「ごみの固着」という問題が起きることも。
なので、乾燥防止なら「空中湿度を高くする」ということが必要なのだが、これが意外と難しく、加湿器などを使っても「気休め程度」でしかないことも多いのでね。
余程萎れていないと吸わないと言うのはちゃんとメカニズムがあって、まず蒸散について説明させてください。
蒸散は、細胞内から細胞間隙と言う空隙に、水分が蒸発して、水蒸気が気孔を通って外気へ発散するまでが一連の流れとなります。
気孔から外気の水蒸気を吸収するには、細胞間隙の水分が細胞内より少なければならないのです。
なので、萎れている時に空中湿度が高ければ、水蒸気は気孔から有効に行われる、は正しいと思います。
またクチクラ層からの蒸散や、樹皮のコルク層が突起状になって蒸散など、葉からの蒸散より僅かな量ですが、確かにしております。
補足ですが、根からの水の吸収が十分な時に葉水をしても、吸水は有効に行われません。
根からの水の吸収が十分で、相対湿度が高く、飽和状態に近い状態でも、気孔が開いていても蒸散はされなくなってしまいます。
で、この問題には別の問題も隠れていて、一筋縄ではくくれない問題も。
その別な問題とは。
それは、根腐れの原因を「水のやりすぎ」だと思っている人が多いからだと思うよ。
「みんなの趣味の園芸」の質問コーナーでも、しばしば「水不足で萎れさせていというケースが多く、それを葉水で補っていて、その間違いに気が付いていない。
運営管理者ですら気が付いていない可能性だって多いにありそうなので、これではどうしようもないだろう。
大手のサイトが不確実な情報の拡散に手を貸しているのだから。
根腐れは空隙の少ない土壌において頻繁に見られますから、温度環境、湿度環境、光環境が適正でも、土壌が粘土質で水が土壌に結合する力が強ければ植物は水を吸えませんし、酸素欠乏となって自ら根の細胞を壊死させます。
また、根腐れと軟化腐敗、立ち枯れ、導管病、腐朽などの葉が下垂したり、黒ずんで軟化するような異常を根腐れとして扱う嫌いがあります。
実際は病害です。
私もたまにはカテマスになることもあったが、回答をさぼると消えてしまうので。
そして、根腐れに関してはすでに書いているので、暇があったら読んでください。
正直、根腐れは「結果から推測した話」でしかなく、「あて推量(結果論?)」によって間違えが起きるんだよ。