今日聴いたのは1924年生まれの作曲家ジョリ・ブラガ・サントスが、
1947年に作曲した交響曲第1番ニ長調作品9である。
この作品は第二次世界大戦で活躍した英雄や、
亡くなった犠牲者の記憶のために捧げられている。
聴いたCDは、アルヴァロ・カッスート指揮、
ポルトガル交響楽団の演奏による。
第一楽章モルト・ソステヌート-アレグロ・エネルジーコは、
冒頭は低弦により重々しく始まり、
第二次世界大戦のもたらした悲惨さを示しているかのようである。
提示部はヴィオラ独奏が示す悲しみの主題に始まり、
これは管楽器によって繰り返され、弦楽器に引き継がれ、
やがてフルオーケストラにより奏されフォルティシモに達する。
静まったあとはクラリネットや弦楽器によりそのあとも続いていく。
もう一つの主題は弦楽器中心に始まる力強く希望に満ちた旋律である。
展開部を聴くと、ヴォーン・ウィリアムズの交響曲第4番に
影響を受けたように思われるところを感じさせる。
再現部は第二主題中心に盛り上がり、明るさを見せはするが、
最後は解決できない不気味な感じで終わる。
第二楽章アンダンテ,モルト・トランクィロは、弦楽器でゆっくり始まり、
戦争がもたらす様々な悲惨さが伝わってくる。
バス・クラリネットが物悲しい旋律を奏で、それはフルートに引き継がれ、
やがて弦楽器全体で叙情的な旋律が感情豊かに表現されていく。
打楽器や金管楽器も荒々しいリズムと音を奏で、戦争の激しさを伝え、
弦楽器や木管楽器はその犠牲に対する鎮魂歌にようになっている。
コーダは低弦の重々しい重々しい音となり最後は弦楽器で静かに終わる。
第三楽章アレグロ・アッサイは、スケルツォ風の部分で始まる。
弦楽器中心のリズミックな旋律に、木管楽器が絡んでいく。
そのうち弦楽器中心に勇ましく推進力のある主題が奏でられる。
もう一つの主題は弦楽器や木管・金管楽器で奏でられる穏やかな旋律である。
これが終わるとスケルツォ風の最初の主題が繰り返され、
各主題が展開されていく部分に入り、盛り上がりをみせていく。
勝利を歌うかのようなあと、再び弦楽器により勇ましい主題が奏でられる。
金管楽器と打楽器が荒々しさを加えたあと、
木管楽器と低弦で重々しい旋律が奏でられたあと、
弦楽器とホルンでゆったりとした朗々とした旋律が奏でられ、
壮大なコーダへとつながっていき、金管楽器が鳴り響く中、
最後は何度か激しい和音の繰り返しが続き、突然終わる。
このあたりはシベリウスの交響曲第5番を想起させる。
とはいえ、この交響曲もブラガ・サントスらしさが出て、
なかなか聴くにしても趣向を凝らした名曲である。
1947年に作曲した交響曲第1番ニ長調作品9である。
この作品は第二次世界大戦で活躍した英雄や、
亡くなった犠牲者の記憶のために捧げられている。
聴いたCDは、アルヴァロ・カッスート指揮、
ポルトガル交響楽団の演奏による。
第一楽章モルト・ソステヌート-アレグロ・エネルジーコは、
冒頭は低弦により重々しく始まり、
第二次世界大戦のもたらした悲惨さを示しているかのようである。
提示部はヴィオラ独奏が示す悲しみの主題に始まり、
これは管楽器によって繰り返され、弦楽器に引き継がれ、
やがてフルオーケストラにより奏されフォルティシモに達する。
静まったあとはクラリネットや弦楽器によりそのあとも続いていく。
もう一つの主題は弦楽器中心に始まる力強く希望に満ちた旋律である。
展開部を聴くと、ヴォーン・ウィリアムズの交響曲第4番に
影響を受けたように思われるところを感じさせる。
再現部は第二主題中心に盛り上がり、明るさを見せはするが、
最後は解決できない不気味な感じで終わる。
第二楽章アンダンテ,モルト・トランクィロは、弦楽器でゆっくり始まり、
戦争がもたらす様々な悲惨さが伝わってくる。
バス・クラリネットが物悲しい旋律を奏で、それはフルートに引き継がれ、
やがて弦楽器全体で叙情的な旋律が感情豊かに表現されていく。
打楽器や金管楽器も荒々しいリズムと音を奏で、戦争の激しさを伝え、
弦楽器や木管楽器はその犠牲に対する鎮魂歌にようになっている。
コーダは低弦の重々しい重々しい音となり最後は弦楽器で静かに終わる。
第三楽章アレグロ・アッサイは、スケルツォ風の部分で始まる。
弦楽器中心のリズミックな旋律に、木管楽器が絡んでいく。
そのうち弦楽器中心に勇ましく推進力のある主題が奏でられる。
もう一つの主題は弦楽器や木管・金管楽器で奏でられる穏やかな旋律である。
これが終わるとスケルツォ風の最初の主題が繰り返され、
各主題が展開されていく部分に入り、盛り上がりをみせていく。
勝利を歌うかのようなあと、再び弦楽器により勇ましい主題が奏でられる。
金管楽器と打楽器が荒々しさを加えたあと、
木管楽器と低弦で重々しい旋律が奏でられたあと、
弦楽器とホルンでゆったりとした朗々とした旋律が奏でられ、
壮大なコーダへとつながっていき、金管楽器が鳴り響く中、
最後は何度か激しい和音の繰り返しが続き、突然終わる。
このあたりはシベリウスの交響曲第5番を想起させる。
とはいえ、この交響曲もブラガ・サントスらしさが出て、
なかなか聴くにしても趣向を凝らした名曲である。
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