Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

イーゴリ・ストラヴィンスキーのピアノと管弦楽のためのカプリッチョを聴く

2012-08-25 07:45:47 | ストラヴィンスキーの作品
昨日もウォーキングを休みました。
今回とりあげるストラヴィンスキーの作品は、
ピアノと管弦楽のためのカプリッチョである。
1926年から1929年にかけて作曲され、1949年改訂された。
作品は、3つの楽章から構成されている。
演奏はニキータ・マガロフのピアノ、
エルネスト・アンセルメ指揮、スイス・ロマンド管弦楽団による。
第1楽章プレストは、激しく上昇する感じの導入のあと、
弦楽器と木管楽器がのどかな旋律を奏で、これを繰り返した後、
ピアノとティンパニが強烈なリズムを奏で、
その後独奏ピアノと管弦楽の競演が展開されていく。
強烈なリズムによる荒々しい部分と牧歌的な部分、
そしてピアノの叙情的な旋律が交互に現れ、冒頭の部分が再び現れ、
最後は3つの音型を渋い感じで繰り返し静かに終わる。

第2楽章アンダンテ・ラプソディカは、そのまま前楽章に続き、
ピアノが旋律を奏でた後、木管楽器が旋律を奏で、両者が絡み合う。
そして中間部は独奏ピアノが即興風に旋律を奏でていく。
フルートが旋律を奏でたあと、独奏ピアノのカデンツァの部分となり、
木管楽器が絡んで、フルート・ソロが現れたところで次の楽章に続く。
第3楽章アレグロ・カプリッチョーソ・マ・テンポ・ジュストは、
軽快で華やかな旋律がピアノと管弦楽によって奏でられていく。
独奏ピアノとヴァイオリンなど各楽器の掛け合いが面白く、
プーランクを思わせるようなところもある。
やがて音楽は金管楽器も絡んで盛り上がったところで終わる。
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イーゴリ・ストラヴィンスキーの管楽器のシンフォニーズを聴く

2012-08-24 05:59:33 | ストラヴィンスキーの作品
昨日もウォーキングを休みました。
今回とりあげるストラヴィンスキーの作品は、
1920年に作曲された管楽器のシンフォニーズである。
この作品はドビュッシー追悼のために作曲され、1947年に改訂されている。
演奏はピエール・ブーレーズ指揮、ドメーヌ・ミュジカルによる。
曲は単一楽章制であるが、4つの部分から構成される。
第1部が2つのロシアの俗謡の旋律によるもので、
軽快なリズムで流れ、フルートやバスーンが活躍する。
第2部は、パストラーレは2部形式からなり、
フルートとクラリネット中心にのどかな感じの旋律が奏でられる。
第3部は野性的な舞曲で、荒々しい感じの旋律が奏でられる。
対話するようにそれぞれの管楽器が旋律を受け継いでいく。
第4部がコラールで、行進曲風のゆったりとした旋律で、
そこにドビュッシー追悼の意が表されている感じである。
金管楽器中心に奏でられ、やがて木管楽器も絡み、最後おだやかに終わる。
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イーゴリ・ストラヴィンスキーの「ジェズアルド・ディ・ヴェノーサ400年祭のための記念碑」を聴く

2012-08-23 08:37:01 | ストラヴィンスキーの作品
昨日もウォーキングを休みました。
今回とりあげるストラヴィンスキーの作品は、
1960年に作曲された「ジェズアルド・ディ・ヴェノーサ400年祭のための記念碑」である。
ジェズアルド・ディ・ヴェノーサは、カルロ・ジェズアルドのことで、
1960年頃に生まれたイタリアの作曲家で、名門ヴェノーサ公爵家の貴族であった。
その人物についてはかつてブログでとりあげたことがある。
彼のマドリガーレ集の旋律をもとに彼が管弦楽に編曲した作品である。
演奏はイーゴリ・ストラヴィンスキー指揮、コロンビア交響楽団による。
第1楽章「美しい目をぬぐいなさい(Asciugate I begli occhi)」は、
5声のマドリガーレ集第5巻におさめられている作品である。
管楽器群による旋律に弦楽器が呼応して始まる。
両者が交互に現れながら、旋律を奏でていき、最後静かに終わる。
第2楽章「私の不幸な涙をほしがる(Ma tu,cagion di quella)」は、
5声のマドリガーレ集第5巻におさめられている作品である。
木管楽器が旋律を奏でた後、金管楽器がファンファーレ風に旋律を奏で、
両者交互に現れながら絡み合い、ルネサンスらしい華やかさを残して終わる。
第3楽章「美しい人よ、心を持ち去るのなら(Belta poi che t’assenti)」は、
5声のマドリガーレ集第6巻におさめられている作品である。
弦楽器に金管楽器が呼応する形を繰り返し、
その後管楽器中心の部分、弦楽器中心の部分が続き、
やがて金管楽器を中心に華やかに旋律が奏でられ、
弦楽器・木管楽器も絡みながら最後は穏やかに終わる。
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イーゴリ・ストラヴィンスキーのメロドラマ「ペルセフォーヌ」を聴く

2012-08-22 14:42:34 | ストラヴィンスキーの作品
一昨日、昨日とウォーキングを休みました。
今回とりあげるストラヴィンスキーの作品は、
1934年作曲されたメロドラマ「ペルセフォーヌ」である。
この作品は、1949年に改訂されている。
ペルセフォーヌは、ギリシア神話に出てくる女神である。
演奏はヴェラ・ゾリーナの語り(女神ペルセフォーヌ)、
ミシェル・モレーズのテノール(ユーモルプ、祭司)、
イサカ・カレッジ・コンサート合唱団、
テキサス少年合唱団、グレッグ・スミス・シンガーズ、
イーゴリ・ストラヴィンスキー指揮、コロンビア交響楽団による。
第1幕「誘拐されたペルセフォーヌ」はテノール独唱から始まる。
ここではペルセフォーネはデメーテルの娘であること。
そして、ホメロスがペルセフォーヌの誘拐という悲劇の話を書いていることを歌う。
やがてコーラスが入り、デメーテルの娘ペルセフォーヌのことを歌い、
ここにいることを懇願するように歌い、ペルセフォーヌの語りと絡んでいく。
それに続き、テノール独唱が入り曲は絡んでドラマティックに展開されていく。
ここでは冥界の王ハデスの后にしようと考えたゼウスが、
ハデスをそそのかし、花を摘むペルセフォーヌを誘拐させる。

第2場「地下界にいるペルセフォーヌ」は、
地下の冥界に連れ去られたペルセフォーネの話となる。
最初ペルセフォーヌは地下界の不幸な人々に連れ去られていることをいう。
ユーモルプは冥界の王ハデスがペルセフォーネを母から誘拐し、
大地からは春が失われたことを歌い、コーラスは眠り続けるペルセフォーネを歌う。
ペルセフォーネは目覚め、「何て奇妙な目覚め、私はどこにいるの」と言う。
コーラスはそのペルセフォーネに「汝は精霊の女王です」と答え、
ペルセフォーネとコーラスのやりとりが交互に続いていく。
そして「私を呼ぶのはだれ?」というと合唱は「冥界の神」と答える。
そのあとテノール独唱のユーモルプが、
あなたの運命は冥界の王の妃になることだと歌うが、彼女はそれを拒む。
その後オーケストラのみの間奏となり、
そのあとペルセフォーネとコーラスのやりとりが続き、
そしてユーモルプの独唱も絡んで、再びペルセフォーネの語りの部分となり、
木管楽器が絡みながら、コーラスも入り、そのまま次の幕に続く。
第3幕「帰還したペルセフォーヌ」は、オーケストラの前奏から始まる。
そのあとユーモルプが母のもとに戻ってきたペルセフォーヌのことを歌い、
大地に春が訪れたことをいい、コーラスは春を歌い、ペルセフォーヌを讃える。
そしてペルセフォーヌは母デメーテルに一年の一部は地下界で、
ハデスの后として過ごさなければいけないことを語る。
最後はテノール独唱とコーラスによって静かに終わる。
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イーゴリ・ストラヴィンスキーのバレエ音楽「妖精の口づけ」を聴きながら、二俣川から緑園都市まで歩く

2012-08-20 05:50:21 | ストラヴィンスキーの作品
昨日は二俣川から緑園都市まで往復して歩きました。
今回とりあげるストラヴィンスキーの作品は、
1928年作曲されたバレエ音楽「妖精の口づけ」である。
この作品は、1950年に改訂されている。
チャイコフスキーの旋律に基づく4場のバレエで、
アンデルセンの童話『氷娘』をもとに脚色している。
演奏はエルネスト・アンセルメ指揮、スイス・ロマンド管弦楽団による。
このアンセルメ盤は、1950年改訂版により録音されている。
第1場「プロローグ」の舞台はスイスの山奥。
幼児を背負って吹雪の中歩く母親の前に、雪の妖精(雪女)が現れ、
幼児に魔法のくちづけを与えるシーンである。
フルートから始まる印象的な旋律で始まる。
CDの解説によるとこれはチャイコフスキーの作品の中の、
「嵐の子守歌」作品54の10の旋律を引用しているようだ。
哀愁ただようような旋律が印象的である。

第2場「村祭り」は、18年後の幼児は大人となり、
婚約者と村祭りに出かけるシーンである。
引用されているチャイコフスキーの作品は、
ピアノ曲「ユモレスク」作品10の2と、
「ナタ・ヴァルス」作品51の4である。
村祭りを感じさせるような祝典的な雰囲気が金管楽器によって奏される。
中間部にあるワルツは優雅な感じの旋律でロマンティックである。
その後再び冒頭の部分が繰り返され、牧歌的な雰囲気になり、最後は静かに終わる。
第3曲「水車小屋にて」は、若者が妖精に連れ去られるシーンである。
アダージョ、ヴァリアシオン、コーダの3部からなる。
のどかな感じで始まるこの曲は、婚約者と若者の幸せなひとときを表現している。
舞踏的な音楽が展開されたあと、金管楽器を中心に華やかな音楽となって終わる。
この曲に引用されているチャイコフスキーの作品は、
「夜想曲」作品19の4や歌曲「ただ憧れるのを知るもののみ」などのようである。
第4場エピローグ「雪の王国の子守歌」は、重々しい感じで始まる。
妖精が再び宿命のくちづけを与え、雪の王国に連れ去るシーンである。
途中から第1場「プロローグ」の「嵐の子守歌」の旋律が繰り返される。
最後は穏やかに消え入るようにして終わる。
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