温泉クンの旅日記

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弘前、いかめんち

2013-10-16 | 食べある記
  <弘前、いかめんち>

 酒のアテ(つまみ)はひとそれぞれである。
 わたしの場合のアテはけっこう幅が広く(甘いものはダメだが)、コロッケやメンチなどの惣菜ものなんかも立派なつまみになるのだ。
 だから弘前の「いかめんち」を知ったときに、ぜひそれを買い求めて一杯やってみようと思ったのである。



 弘前駅から歩いて五分ほどのところにある「虹のマート」。
 鮮魚などの海産物、野菜、干物、惣菜など地元客御用達のマーケットである。ここで「いかめんち」(いがめんち)が手に入る。





 いろいろな店があって目移りがしてしまう。惣菜屋はどこかな。
(あったぁーっ! ここだ、きっと)





 惣菜が所せましと並んでいるぞ・・・。
 よし、見つけた! 大皿ふたつに、いかめんちがてんこ盛りされていた。



 目の前の二人の客が、それぞれ五個とか十個買っている。
「お客さん、いかめんち?」
「一個でもいいですか」
「すぐ、食べる?」
「あのぉ、持ち帰りで」
「ん」
 厭な顔ひとつせずに、丁寧に包んでくれた。袋の上から触るとまだ温かい。ついひと口食べたくなるが、なにしろ津軽そばに中華そばを追加して食べたので腹が一杯である。嶽温泉で汗をながしてリゾートホテルにチェックインするまでお預けだ。



 チェックインして、まずは温泉に行き、帰りに冷たいミネラルウォーターを買って部屋に戻った。
 水割りをつくり喉を湿してから、お待ちかねのいかめんちの袋ををザックから取り出す。

 取れたての新鮮なイカが豊富に手に入る青森や八戸などと違い、津軽でも内陸の弘前では、イカは貴重なものであった。
 刺身や煮物などにイカの身を使い、残った足(ゲソ)を包丁で叩き、きゃべつ、人参、玉葱などの野菜と小麦粉に混ぜて形を整え、揚げたり焼いたりして食した。これが、終戦直具に生まれた弘前庶民の家庭料理「いかめんち」である。



 旨そうである。温泉たっぷり二回の効果で食欲もすこしは戻ったようだ。
 カリカリッと、ひと口齧って、水割りを呑む。



 一個で軽く三杯はいけそうだ。熱々のも一個食べてみたかった、とちょいと後悔するがもう遅い。
 こいつ、酒呑みには堪らない酒のアテである。
 手軽に行ける伊豆の網代でもいかめんちがあるようなので、今度そちらも試してみよう。



  →「鰺ヶ沢高原温泉」の記事はこちら
  →「岩木山神社と嶽温泉」の記事はこちら



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